ちくま文庫
宮崎駿の「世界」 (増補決定版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 619p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480424884
  • NDC分類 778.77
  • Cコード C0174

内容説明

地下に潜ったかと思ったら、今度はとてつもなく高い場所に上っていく…この世界は横にだけではなく、縦にも広く見渡せるのだ。「本当の表現とはひとつしかない、それを探している」という宮崎駿。その探求の軌跡をてっぺんから根っこまで見つめ直す旅に出る。第24回サントリー学芸賞受賞作を大幅に改稿し、「崖の上のポニョ」までの新作について書き下ろした増補決定版。巻末に養老孟司氏との対談を収録。

目次

第1章 スタジオジブリ作品を振り返る(風の谷のナウシカ;天空の城ラピュタ ほか)
第2章 少年と泥棒と探偵と―初期作品をたどる(未来少年コナン;ルパン三世カリオストロの城 ほか)
第3章 宮崎駿の誕生―漫画映画の伝統から「日常生活の冒険」まで(東映動画で頭角を―『ガリバーの宇宙旅行』;労働現場の連帯から産まれた『太陽の王子ホルスの大冒険』 ほか)
第4章 「心を白紙にしてくれる映画」―宮崎駿論(こんなこと、やっていいの?;本人のパワーと切り離せない ほか)
第5章 フレームを超えた表現を―『千と千尋の神隠し』(少女の恐怖体験;宮崎版『不思議の国のアリス』 ほか)
第6章 すべては動いている―『ハウルの動く城』(三鷹の森ジブリ美術館;アニメで「変わっていく」ということ ほか)
第7章 はじまりの方へ―『崖の上のポニョ』(世界は水をたたえている;「生まれてきてよかった。」 ほか)

著者等紹介

切通理作[キリドオシリサク]
1964年東京生まれ。和光大学卒業。文化批評、エッセイを主に手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

itosan04

5
言葉数の多さに驚いた。 宮崎アニメにこんなに語ることがあったのか。 でももう一度、宮崎アニメを最初から観たい気持ちになった。 力作2016/01/30

なつみかん

3
切通さんが、2014年11月に出された、本多猪四郎監督の本も読まないとな!2014/11/22

左手爆弾

2
宮崎作品をジブリ以前から細かく読解し、その「縦の構造」を明らかにする。戦時中は軍需工場をやっていた関係で豊かで特権も享受していた宮崎が、アニメーターとして独自の技法を確立し、やがては監督して作品を作っていく過程を描く。初期は人間と自然の共存、和解を素朴に信じていたが、漫画版ナウシカ、もののけ姫あたりから話が複雑になっていく。その辺りも絵コンテやインタビュー資料などを丁寧に読み込むことで補完し、過剰な解釈をくわえることはない、丁寧な評論になっている。いっそ、風立ちぬが出てから完全版を出せばよかったのに。2016/11/06

きいち

2
ナウシカからポニョまでの映画たちはもちろん、ジブリ美術館の短編映画や就職直後の初期作品まで詳細に追いかけた労作。まるで見てるように、いや見たときよりも濃密な体験ができる描写がとても楽しくて、思わず手元にないルパンの最終回を借りに行ってしまった。上下の移動や水の描きかたの分析などから作品の骨子が物語ではなくプロセスそのものにあることを説く過程も説得力がある。僕は心から楽しめなかったコクリコ坂も、切通の評価を読んだら見直したくなるかな?2011/10/26

Doraneko358

0
長かった2013/10/09

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