内容説明
江國滋「落語三部作」最終作。昭和30年代末から40年代初め。一時代を築いた芸人たちの多くが鬼籍に入った。彼らのたたずまい、生きかた死にざま…芸人の姿を限りない愛惜をこめて描く。また落語に登場する人物たちの愛すべき独特の気質を紹介し、語りひとつで人を異界へ導く話芸の魅力をわかりやすく説明する。著者最後にして渾身の落語論。
目次
1 芸の周辺(料簡・吟味・間;ブラウン管の中の笑い;上方落語の魅力と特色;寄席近況)
2 落語の世界(職人百景;落語無学;落語歳時記)
3 落語の風景(芸人の死に方;柳家小さん三景;落語雑俎)
4 新作落語(退屈屋;旅ゆけば円朝)
著者等紹介
江國滋[エクニシゲル]
1934年東京生まれ。慶応義塾大学卒。随筆家。「週刊新潮」編集部員を経て著述家となる。処女作『落語手帖』以来、大衆芸能論を主軸にして執筆、その後随筆、紀行、評論の分野にて活躍。また、俳句にも親しみ、俳号は「滋酔郎」。1997年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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