ちくま文庫<br> 語りかける花

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ちくま文庫
語りかける花

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  • サイズ 文庫判/ページ数 292p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480423962
  • NDC分類 753.04
  • Cコード C0195

内容説明

染織家で人間国宝の著者の、『一色一生』に続く、第二随筆集。自らの道を歩む中で、折にふれ、山かげの道で語りかけてくる草や花。その草木たちから賜る無限の色。その色を吸い込む糸。それを織ってゆく思い。染織の道を歩むものとして、ものに触れ、ものの奥に入って見届けようという意志と、志を同じくする表現者たちへの思いを綴る。日本エッセイスト・クラブ賞受賞作品。

目次

朝あけに咲く
瀉瓶三滴
木のはなし
冬を越えよ
第五の季節
一条の煙
野草の音色
二千年と四日の命
高野の星
あしかり〔ほか〕

著者等紹介

志村ふくみ[シムラフクミ]
1924年滋賀県近江八幡生まれ。55年、植物染料による染織を始める。57年、第四回日本伝統工芸展に初出品で入選。翌第五回展から第八回展まで、紬織着物により連続四回の特選を受賞。83年、『一色一生』(求龍堂)により大佛次郎賞受賞。86年、紫綬褒章受章。90年、紬織の優れた染織技術により国の重要無形文化財保持者(人間国宝)に設定。93年、文化功労者。『語りかける花』(人文書院、ちくま文庫)により日本エッセイスト・クラブ賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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佐々陽太朗(K.Tsubota)

100
志村さんが若い頃からずっと長い間をかけて積み重ねてこられたものの深さを知った一冊。志村さんが到達なさった感性、知識、技能は他の者が容易にまねのできない域にある。志村氏を知って私は「老い」の価値を知ったといえる。志村氏は「第五の季節」というエッセイの中で「老いとは、時間にめざめる事ではないのだろうか」と仰る。私はすでに多くの時間を無為に失ってしまったのだろう。しかしせめて志村さんを見習い、美しく老いることを意識して生きてゆきたいと思う。志村氏の如く「たけたる位」に上ろうとしても、及ぶべくもないのであるが。2016/02/27

アルピニア

66
道端で出会った花の話や、母との別れを記した一篇、等々、すべてに共通するのは静かな、澄んだ、真摯な眼差し。特に心に残ったのは、「光の根」「平織」「織色」「藍と人」「松園のこと」「能見日記 一月三十日」。透徹した眼職で物事を深く見つめていくと宇宙や人生との重なり、真理ともいうべきものが浮かび上がってくるのだろう。志村さんの人生に深く刻まれた師や文学者の言葉の数々も磨き込まれた銀細工のように輝く。特に「加藤唐九郎」「片山敏彦」に惹かれた。老いと深く交わり、若者へ託す思いを綴った文庫版あとがきもまた深く響いた。 2020/04/30

文庫フリーク@灯れ松明の火

66
(本文より)『紅花を染めるにはまず、餅花を前夜から水に漬けておき、黄水を何度も洗い流したあと、藁(わら)の灰汁にいれて、もみこみ、烏梅(うばい)、酢酸などによって、真紅の色を導き出すのである。純白の絹糸が、一入(ひとしお)一入、紅に染まってゆくのは、清純な少女が、目覚めて花開くのを見守るような感動がある。紅の美しさには清らかさがある。蘇芳には妖しさが、茜には堅実さがあるように。手のきれるような寒の水で染めるとよいとされているのも、紅色に少しの澱みもあってはならず、冴えに冴えていなければならないからである。2013/05/26

Gotoran

52
豊かな感性と美しい文章で綴られた人間国宝の染織家志村ふくみ氏のエッセイ集第2弾。京都の東山の朝焼けの光景、近江八幡の琵琶湖の向こうに沈む夕日などなど。自らの道を歩む中で。折に触れ、山影の道で語りかけてくる草や花にも凛々しさや奥深さを見出している。染織家らしく様々な色を持ち出しながら見たこと、感じたことが表現・描写されている。2019/08/22

ぶんこ

50
少しずつ大事に読んできました。1章1章に志村さんの魂が宿っているようで、他数の作家さんのエッセイを読んできていますが重みが違うのです。ギュッと中身が詰まっているのに、爽やかなのです。多くのエッセイを読んでいると博識な事に驚かされます。お忙しい方なのに、かなりの本を読まれているのも伺え、読んだ内容をしっかりと内に蓄えられているのにも感服しました。だからこその語彙の豊富さにも納得。堅苦しくなりそうな博識ぶりなのに、志村さんらしい優しい感性が加わって、本当に心和みます。読後に思ったのは「努力の人」。2017/01/16

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