ちくま文庫
戦後少女マンガ史

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  • サイズ 文庫判/ページ数 393p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480423580
  • NDC分類 726.1
  • Cコード C0170

内容説明

約30年にわたってコミックマーケットの代表をつとめ、2006年10月に急逝した著者の、伝説のデビュー作。戦前からの少女文化の流れの簡単な解説も付し、1980年までの戦後少女マンガの全てを概観する唯一の通史。的確でバランスのいい記述は、著者のマンガ全体に関する幅広い知識と深い理解に裏付けされたものである。本書は、『戦後SFマンガ史』『戦後ギャグマンガ史』と続く“マンガ史三部作”の第一作となる。

目次

第1章 少女マンガ前史
第2章 少女マンガ幼年期の始まり
第3章 密室の構築
第4章 生活の中の少女群像!
第5章 おしゃれとラブの時代
第6章 少女マンガの完成に向けて
第7章 少女マンガ黄金時代
第8章 モブシーンの開幕
第9章 限りなく今

著者等紹介

米沢嘉博[ヨネザワヨシヒロ]
1953年生まれ。漫画評論家。明治大学在学中から漫画批評家集団「迷宮」に参加。「迷宮」の同人として1975年からのコミックマーケット開催に加わり、1980年から2006年夏までコミックマーケット準備会代表を務めた。主な著書に『藤子不二雄論 FとAの方程式』(日本児童文学学会賞受賞)、編著に『別冊太陽 発禁本』(日本出版学会賞受賞)など。2006年10月死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ほたぴょん

5
労作である。ただの労作ではない、大労作だと思う。たとえば24年組を「新しい」と言うとき、それまでの少女マンガと比べてどこがどう新しかったのか、それはきっと本書がなかったら明文化できなかったのではないか。米沢さんのマンガへの愛がはしばしからにじみ出ているようだ。2011/03/07

progressione

3
図書館で偶然発見。自分が生まれる前のものばかりでとても新鮮でした。変遷がとても分かりやすかった。『トーマの心臓』読んでみたいなぁ…2011/12/12

よしだ まさし

2
米沢嘉博『戦後少女マンガ史』ちくま文庫を読了。  とてつもない労作である。タイトルに「戦後」の文字があるが、本書は戦前の少女小説についた叙情画、挿絵から筆を起こし、そこから1980年までの少女マンガの流れをみごとにまとめてみせる。いったい、どれだけの資料にあたり、どれだけのマンガを読めばこれほどの本が書けるのか、考えるだけで恐ろしくなる。また、その膨大にして多岐にわたるデータを、どうやればひとつの流れとしてまとめることができるのか、これまた想像するだに恐ろしい。自分であれば、その膨大なデータを前にして、た2014/09/13

moyo

2
再読。2012/03/28

kouki_0524

2
この本は80年代前半に刊行されているので、扱っている作品も当然その年代までのものになる。90年代以降の少女マンガは、男性読者も格段に増え、マイノリティとして扱うことが適切でなくなっているが、その代わり、少年マンガと比較しての少女マンガの特質は薄くなっているように思われ、垣根が低くなっているように感じる。その主観的な感覚が正しいのかどうか、米沢さんの書物で確かめたかったが、それももうかなわぬことである。唯一思われる少女マンガの研究書。大切に繰り返し読みたい。2011/09/27

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