内容説明
のちに梁山泊幹部となる晁蓋、呉用、公孫勝ら七人の好漢たちは北京大名府の梁中書から都の大臣へ贈られる金銀財宝「生辰綱」を輸送途中にまんまとだましとるが、ことはすぐに露見する。そのことをいち早く晁蓋らに知らせた済州〓(うん)城県の押司、宋江は愛人閻婆惜を殺して逃亡、柴進の屋敷にかくまわれ、そこで武松と出会う。百八人の好漢たちが続々と登場し、「武松の虎殺し」をはじめ重要なものがたりが展開する第2巻。
著者等紹介
駒田信二[コマダシンジ]
1914‐1994年。三重県生まれ。作家、文芸評論家、中国文学者。長年、早稲田大学客員教授を務めた
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感想・レビュー
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NAO
68
再読。ついに梁山泊席順1位の宋江登場。この巻は、宋江と行者と呼ばれる武松のエピソードが中心。キップがよすぎて悪女を家に置くことになってしまった宋江の不運。『水滸伝』の豪傑たちを陥れる悪女たちの、なんとしたたかなことか。武松の虎退治と、兄嫁藩金蓮が愛人の西門慶と図って武松の兄を毒殺し武松が敵討ちをする話のスピンオフが『金瓶梅』。2019/10/10
ヨーイチ
20
十六回から三十回。人物で言うと宋江と武松中心。宋江については高島センセの解説が助かる。どちらも女性が活躍(と言うか、壮絶に愚かの極みを曝け出して、惨殺される)する。そこら辺の件は昔懐かしい「昼メロ」モドキで脇役の配し方、性格などは当時の近代都市生活が透けて見えて、大変に面白い。葬式の出し方、近所付き合いとか「日本がマネしたのかしら?」って箇所も多い。武松の件は後に「金瓶梅」に発展するだけあって、見所が多い。悪女の代表・藩金蓮の件、女の涙として「哭・涙と声が出る。泣・涙だけ出る。号・声だけ出る」続く2025/05/21
クリイロエビチャ
1
1巻と同じように人を殺して捕まって助けられて逃がされて。同じことの繰り返しで食傷気味の2巻目。昔魔界水滸伝を読んでいたせいか、妖術やらアヤカシやらが飛び交う中華SFめいた物語だと勘違いしていたのだが、とりあえず今のところは肉体のみ!サクサクポンポン話が進むからその場その場の娯楽的読み物としては良い。ただ2巻になっても相変わらず人物名を覚えられず(みんな同じような性格だし経歴だし)、かといって「これは誰だっけ?」と読み返すほどでもないため、いつになったら人物関係が把握できるのか見当もつかない。2014/07/02
Chihiro Akane
1
ことあるごとに酒を飲みまくっていくのが最高2013/08/04