内容説明
関東大震災下に起きた大杉栄虐殺事件。その犯人として歴史に名を残す帝国陸軍憲兵大尉・甘粕正彦。その影響力は関東軍にもおよぶと恐れられた満洲での後半生は、敗戦後の自決によって終止符が打たれた。いまだ謎の多い大杉事件の真相とは?人間甘粕の心情とは?ぼう大な資料と証言をもとに、近代史の最暗部を生きた男の実像へとせまる。名著・増補改訂。
目次
1 大杉栄殺害事件―大正十二年九月十六日(一九二三年)
2 軍法会議―大正十二年十~十二月(一九二三年)
3 獄中―大正十二年十二月~十五年十月(一九二三~二六年)
5 フランス時代―昭和二年八月~四年一月(一九二七~二九年)
6 満洲へ渡る―昭和四年七月(一九二九年)
7 満洲建国―昭和七年三月(一九三二年)
8 満映理事長となる―昭和十四年十一月(一九三九年)
9 敗戦―昭和二十年八月(一九四五年)
著者等紹介
角田房子[ツノダフサコ]
1914年東京生まれ。福岡女学院専攻科卒業後、パリに留学。61年『東独のヒルダ』で文藝春秋読者賞受賞。85年『責任ラバウルの将軍今井均』で新田次郎文学賞受賞、88年『閔妃暗殺』で新潮学芸賞受賞。その他、著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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