内容説明
すべての存在は、他との関係においてのみ成り立っている。「私がいて、私が生きる」「私がいて、私が老いる」「私がいて、私が病む」「私がいて、私が死ぬ」のでは、けっしてない。もろもろの因縁のままに「生かされている私」がいるだけである。釈尊による覚りの原理、“縁起の道理”の発見とその展開とを分かりやすく跡づけながら、親鸞の浄土思想の中核へと導く。
目次
はじめに 釈尊と親鸞
第1章 釈尊の問い―“いのち”とは何か
第2章 釈尊の伝記における“いのち”への問い
第3章 釈尊による“いのち”の見定め
第4章 “いのち”は業縁のままに―釈尊の業報論
第5章 輪廻から解放された“いのち”―釈尊の往生論
第6章 親鸞が出遇った釈尊
おわりに すべての人が仏陀となるために
著者等紹介
小川一乗[オガワイチジョウ]
1936(昭和11)年生まれ。大谷大学卒。現在、真宗教学学会長。大谷大学名誉教授。文学博士。専門はインド仏教学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。