感想・レビュー
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禿童子
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六祖恵能(慧能)の講話録「六祖壇経」を中途まで読む。たまたま図書館で見つけた内山興正『正法眼蔵/摩訶般若波羅蜜・一顆妙珠・即身是仏を味わう』で、慧能の直弟子の慧忠が「この壇経をとって、鄙譚-卑俗な話をまぜあわせ、一番大切なところを削除して、後学の大衆を惑乱させる。」と嘆いている、という記事を見た。脚注によれば、壇経に加えられた鄙譚とは「真如自性起念」の一段を指す、とある。私もデカルトの「我思うゆえに我あり」に似ていると誤解した。鈴木大拙『禅』によれば慧能は禅仏教の事実上の創始者なので重大な問題ではないか。2020/12/26