ちくま文学の森 〈6〉 思いがけない話

ちくま文学の森 〈6〉 思いがけない話

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  • サイズ B6判/ページ数 468p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784480101068
  • NDC分類 908

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

122
思いがけない話というのは確かに物語になるのでしょう。O.ヘンリーの改心、モーパッサンのくびかざり、ゴーゴリの外套などは有名で何回読んでもうまいなあと感じます。また落語の蛇含草などは「あたま山」と並んでシュールな落語です。日本人の芥川の魔術、乱歩の押絵と旅する男も楽しめます。いいアンソロジーです。2017/06/19

藤月はな(灯れ松明の火)

51
「くびかざり」は虚栄心と依存心が強かった若夫婦の生き様を骨折り損のくたびれ儲けと取るか、身の丈に合い、自活できる自信が付いた困難だったと受け取るかは元若夫婦か、読者だけだろう。「蛇含草」はモチーフは変わっているがホラー落語の一つとして名高い「そば清」じゃないか!「改心」は何度、読んでも粋な終わり方で舌を巻く。一方で「仇討三態」は3話目がまさに「口は禍の元」を象徴する話なので何とも言えない冷笑を感じるし、「バケツと綱」は首吊り自殺した男性が手段として使ったバケツと綱が死に至る迄を推理するのが何ともシュール。2026/07/05

帽子を編みます

48
これは素晴らしかったです。どれも思いがけない話でした拍手。モーパッサン「くびかざり」このやるせなさ、教訓ではなくてただ物語に圧倒されます。ゴーゴリ「外套」、今回はしっかり読みましたがこの細かな描写、焦げ付くように煮詰めて表現する語り。チェーホフ「煙草の害について」も語りが良し。アレー「親切な恋人」ほかでも読んだ気がします。やっていることはグロですがペイネの恋人たちのような清廉な印象。ボンテンペㇽリ「頭蓋骨に描かれた絵」本当に思いがけない話です。久生十蘭「湖畔」何回でも読みふけってしまいます。続く〜2023/12/29

メタボン

38
☆☆☆★ 既読のOヘンリー「改心」サキ「あけたままの窓」芥川「魔術」乱歩「押絵と旅する男」は何度読んでも良い。モーパッサン「くびかざり」のオチはすぐに読めた。講演内容がそれていくチェーホフ「煙草の害について」も良く出来ている。ホフマン「砂男」は青年の狂気が恐ろしい。菊池寛「仇討三態」は武士になりきって見得を張ったがゆえに命を奪われる3つ目の話が面白い。ゴーゴリ「外套」は幽霊になって外套を奪うようになる九等官の悲哀が印象的。久生十蘭「湖畔」は陶の性的魅力が半端ない。幸田露伴「雪たたき」は歯が立たなかった。2017/01/10

るんるん

31
江戸川乱歩の「押絵と旅する男」久生十蘭の「湖畔」芥川龍之介の「魔術」など、多数の作品が収録されている。物語を運んでいる世界には幽玄さも感じられ、人生の深淵を覗き見ているような気がした。菊地寛の「仇討三態」では三態目に意表をつかれた。身近に親への忠義を果たさんとする女がおろうとは・・男の終焉が気の毒だが滑稽だ。幸田露伴の「雪たたき」では、忠義を念頭に置く時代の価値観に男の苦悩が見える。投げ込まれた首とはいったい誰のだろう。作者はなにを言わんとしていたのだろう。オチの「思いがけなさ」に謎が残る。2016/12/28

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