感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
148
          
            再読ですがいつもこのアンソロジーには感心させられます。しかも編者が井上ひさしさんです。あの読書家の井上さんが選んだとなるとやはり一筋縄ではいかないものがかなり多く見られます。玄人受けするものが多いという感じです。私も最初に読んだときにはこんな作品があるのかという目を見張る思いでした。ボンテンペルリはこの本で初めて知りました。2017/04/09
          
        帽子を編みます
51
          
            【~ユーモア小説を読む2021】ユーモア小説を探して図書館で借りました。ちくま文学の森、手に取ると装本が安野光雅、井上ひさし、エーメ、読んできた本につながる内容、借りるべき本だとわかりました。19編載っていますが読んだことがあるのはエーメとあたま山くらい、古今東西のお話が詰まっています。巻末で「をかし」について述べられる通り、面白い話、奇妙な話、つじつまの合わない話、いろいろな話が詰まっています。味わいの違う話たち、この詰まり具合を見ると、ほかの巻も読みたくなります。読書巧者たちが心を込めて作った本です。2021/01/31
          
        メタボン
35
          
            ☆☆☆☆ プロポーズに行ったはずなのに土地の権利やどちらの犬が良いかをめぐって罵倒し合いになるコメディ「結婚申込み」(チェーホフ)、美食への異常な憧憬が魔術的な食の光景を生み出す「美食倶楽部」(谷崎潤一郎)、一日おきにしか存在しない男の悲喜劇「死んでいる時間」(マルセル・エーメ)、中世の笑い話「粉屋の話」(チョーサー)、語り口が面白い「ニコ狆先生」(織田作之助)、片思いの女と絶対に結ばれない「運命」(運命)、SF的アイデアの寓話「奇跡をおこせる男」(HGウェルズ)が面白かった。特にチェーホフは出色。2016/12/11
          
        ぼんくら
15
          
            新聞コラムに、エーメの「死んでいる時間」について載っていたので読んでみる。一日おきに生きている男の話。真夜中に消えて、一日経った真夜中に戻ってくる。本人にとっては、あたかもつながっている時間のようなのに、周りは一日分の出来事が積み重なっている。その悲哀。さすがはちくま文学の森。2013/05/19
          
        はな
13
          
            坂口安吾『勉強記』安吾の作品をちゃんと読んだのは初めてかも知れない。勉強記というタイトルからして堅苦しい内容なのかと思いきや、笑わせて頂きました。ルキアノス『本当の話』この時代に、現代にも通じ得るファンタジーが書かれていたことに驚かされた。禿鷲、蟻馬、犬団栗隊などの戦士達や、鯨の腹の中に広がる森など想像力を掻き立てられる。2015/02/09
          
        


 
              


