ちくま学芸文庫<br> オリンピア―遺跡・祭典・競技

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ちくま学芸文庫
オリンピア―遺跡・祭典・競技

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  • サイズ 文庫判/ページ数 256p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784480099884
  • NDC分類 780.69
  • Cコード C0122

出版社内容情報

古代ギリシア世界最大の競技祭とはいかなるものであったのか。遺跡の概要から競技精神の盛衰まで、綿密な考証と卓抜な筆致で迫った名著。解説 橋場弦

内容説明

オリンピック発祥の地・オリンピア。そこは、古代ギリシアを代表する体育競技の場であっただけでなく、広く古典古代史の結節点でもあった。ゼウス神へ献ずる宗教儀礼=オリンピア祭はいかにして始まり、そこでの競技とはどのようなものであったのか。本書は、オリンピアの発掘史と遺跡の概要を述べた後、興味深い逸話を交えつつ競技祭典の実像に迫る。碩学が明快な筆致で描いた古代ギリシア史の名著。

目次

1 遺跡を訪ねて(早春のオリンピア;夏のオリンピア ほか)
2 競技の誕生(伝説は語る;ミケーネ時代 ほか)
3 オリンピックの成長(主催権争い;参加地域の拡大 ほか)
4 祭典への招待(エケケイリア;大祭迫る ほか)
5 施設の完備と精神の喪失(前四世紀;ヘレニズム時代 ほか)

著者等紹介

村川堅太郎[ムラカワケンタロウ]
1907‐91年。東京生まれ。1930年、東京帝国大学西洋史学科卒。東京大学名誉教授。西洋史学者。日本における古代ギリシア・ローマ史研究の基礎を築く。著書に、『地中海からの手紙』(日本エッセイスト・クラブ賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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mahiro

11
文庫版は新しいが内容は結構前に書かれた物だった。古代オリンピックが行われたオリンピアの遺跡の紹介とオリンピックの歴史。全裸で競技が行われるようになった経緯は面白かった、すっかり全裸に馴染んだ彼等は下帯を身につけて競技をするのを野蛮人の風習と蔑んだり、後にオリンピック競技を継承したローマ人にとっては全裸はむしろ忌むべき物だったとか・・途中中断を挟みながらもテオドシウスの異教神殿破壊令まで細々と続いていたのだ。女人禁制の競技場も女性神官と未婚の女性は許されたそうだ。2020/08/25

うえ

4
「オリンピアの祭典と競技は…不幸にして、観た人の筆によるまとまった記述がないので、これまたよくわからない。…そこで以下には後世の断片的知識をかき集めて…学者の推測したところにそって見てゆく…『ランニング』スタートの合図にはアピテと呼んだものらしいが、今日でのフライングのように合図に先んじて飛び出した者は、審判員の手下の棒持ちによって打たれる…『戦車競技と競馬』四頭立ての馬で走路の中央にある標識を23回廻らなければならない…ピュティアの競技のことだが…40人の御者のうちただ一人だけが「落ちないで」すんだ」2024/03/14

刳森伸一

2
1964年の東京オリンピックに合わせて出版された古代オリンピアに関する教養書。今となっては古い記載も多いが、様々な視点から説明しているため、古代オリンピアのあらましを理解するのには好適な本だと思う。2020/09/04

ホンドテン

0
図書館で、読んだのは新書版(しかも63年の初版!)。紀元前8世紀以降のオリンピア祭典を平易に(というか軽い文章で)解説。起源明確ならず、神話世界からだが本邦と比れば記録あるだけ驚異。エケケイリアの発令など開催にあたりエリスvsピサの都市間の主導権争い描写は近代の建前には皮肉である。争いに後にマケドニア、ローマが介入し祭典は堕落する。多数の牛の供犠(=BBQ提供)や未精製オリーブ油塗油の習慣やら全裸以上にドン引きな文化実態も析出。印象深いのは執筆当時の遺跡の描写、19世紀来のドイツの発掘に脱帽。2021/04/30

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