ちくま学芸文庫<br> 個人空間の誕生―食卓・家屋・劇場・世界

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ちくま学芸文庫
個人空間の誕生―食卓・家屋・劇場・世界

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  • サイズ 文庫判/ページ数 368p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480098863
  • NDC分類 361.4
  • Cコード C0125

出版社内容情報

広間での雑居から個室住まいへ。回し食いから個々人用食器の成立へ。多様なかたちで起った「空間の分節化」を通覧し、近代人の意識の発生をみる。

イーフー・トゥアン[イーフートゥアン]
著・文・その他

阿部 一[アベ ハジメ]
翻訳

内容説明

人間と環境の関係を追い続ける地理学者トゥアン。本書では、個人の自由を求めつつ共同体にあこがれてきた人間による、“空間の分節化と再統合”の過程を追う。大騒ぎの食卓から用途別の食器とテーブルマナーが確立した食事へ、広間での雑居から個室への引きこもりへ、観客と役者が一体化した劇から純粋に見る劇へ―豊富な事例で浮かびあがるのは、ヨーロッパ近代における個人意識の発生だ。中国等の事例に照らし、「部分」に目をこらしつつ「全体」を求める「自己」は、一地域の歴史的産物であることを解明。人間社会を、空間の分節と統合という二つの運動の均衡状態として読み直す。

目次

全体(分節化・意識・自己;結合体)
部分(飲食とマナー;家屋と家庭;劇場と社会;環境と視覚)
自己(自己;自己と再構成された全体)

著者等紹介

トゥアン,イーフー[トゥアン,イーフー] [Tuan,Yi‐Fu]
段義孚。1930年中国で生れる。中国系アメリカ人。オックスフォード大学で修士号、カリフォルニア大学バークレー校で博士号取得。現在、ウィスコンシン大学マディソン校名誉教授。70年代に現象学的地理学の旗手として颯爽と登場し、今日では、世界的な第一人者として知られている

阿部一[アベハジメ]
1961年生れ。東洋学園大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ラウリスタ~

16
昔の家屋では、人が個人の空間を持つことは難しかった。廊下がなく、奥の部屋にいくためには、別の部屋を突っ切らなければいけない。より私的な空間へと招かれることが栄誉を示す(控えの間、寝室、クローゼット!)。人が完全に一人になることができるのは、ベッドの天蓋の下だけだ。家屋は徐々に分割されることで、私的空間を持つようになり、西洋的な個人意識が生まれる。演劇空間もまた、演者と観客が同じ空間を共有している状態から、観客が一方的に見る、ように空間が分割される。中国出身地理学者による地理学の観点から見る壮大な歴史。2020/06/24

kthyk

15
学生時代、建築を作るためには工学だけではなく、社会科学、人文科学も学ばなければならないと教えられた。そんな時代に読んだ一冊。 個人=社会を支える基盤は空間、という観点。その歴史的な解明がテーマと言って良い。 16世紀以降のヨーロッパにおける自意識の誕生(個人主義)と社会に関わる空間の変化。食事の場所とテーブルマナー、劇の世俗化やオペラの誕生に伴なう劇場と美術館の持つ個人主義的意味と役割。 19世以降の近代社会では劇場と美術館の拡大に伴なう新たな都市空間の検討。現代においても不可欠な意味を持つテーマだ。2024/08/08

ヒナコ

8
古代や中世において共同体に埋没していた個人の自意識が、中世後期に分節化され明確に意識されるようになっていった。本書は、こうした個人の自意識の誕生を、個人空間の登場に関連させて考察したものである。→2022/08/26

こひた

5
空間が個人実存と集団所属の文節と結合のゆらぎを作り、時間認識へも影響していく歴史分析・現象学的地理学の嚆矢(ピダハン研究とかにも繋がるらし)。事例は豊富で、解釈部分は鵜呑みにするとどうかなって所も多々(僕と翻訳の相性かも)。エデン。バックトゥーストリートと「静かすぎる」郊外。4司六局と技能召使のランク。儒道仏。タウンハウスとカントリーハウス、衣装格差。神殿から法廷へbダクラスヘイ。2022/10/10

坂津

4
人文主義地理学者として著名なイーフー・トゥアンの翻訳本がちくま学芸文庫として装い新たに出版された。西洋世界における食事マナーや家屋の間取り、演劇舞台などの変遷を、中国の事例や文化人類学的報告と適宜対比させながら論じることで、近代化に伴い空間が分節化(個人化)されていくという構図が浮かび上がる。引用される豊富な事例に圧倒される一方、「当時の人々は本当にそのように考えていたのか?」という小さな疑念は拭えなかった。この辺りの議論は「マンタリテ(心性)」を取り扱うアナール学派の研究にも相通じる部分があるだろう。2018/12/27

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