ちくま学芸文庫<br> 表現と介入―科学哲学入門

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ちくま学芸文庫
表現と介入―科学哲学入門

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  • サイズ 文庫判/ページ数 576p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480096555
  • NDC分類 401
  • Cコード C0110

出版社内容情報

科学にとって「真理」とは何か? 「実在」とは社会的産物にすぎないのか? 現代哲学の鬼才が、20世紀科学の問いに鋭く切り込む!

内容説明

電子、電磁場、クォーク―科学が扱うこれらの対象は、直接見ることも触ることもできない。にもかかわらず、それらは「存在する」といえるのか。それとも人間が世界を解釈するためにつくりだした道具立てにすぎないのか。科学によって、人間は真理へと近づくことができるのか?本書は、実験という営みのなかで操作・介入できる対象は存在するという観点を打ち出し、科学の本質をめぐる論争をまったく新たなステージへと導いた。科学哲学史を総ざらいしつつ、明快な筆致で問題の核心へと迫る。

目次

第1部 表現すること(科学的実在論とは何か;基礎単位となることと原因となること;実証主義;プラグマティズム;共約不可能性;指示;内在的実在論;真理の代用となるもの)
第2部 介入すること(実験;観察;顕微鏡;思弁、計算、モデル、近似;現象の創造;測定;ベーコン的主題;実験活動と科学的実在論)

著者等紹介

ハッキング,イアン[ハッキング,イアン] [Hacking,Ian]
1936年生まれ。現代を代表する科学哲学者。ブリティッシュコロンビア大学准教授、スタンフォード大学教授、コレージュ・ド・フランス教授などを経て、トロント大学名誉教授

渡辺博[ワタナベヒロシ]
1947年生まれ。中央大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

34

24
「また、見つかった、 何が、 永遠が、 海と溶け合う太陽が。」繰り返されるからには理由があるのだろう。ハッキングは、今日科学的実在論の名で呼ばれる論争の起源は少なくともデモクリトスにまで遡れると言う。しかし反復される起源の意味で典型をなしているのはプラトンの方だ。というのも、彼には実在論者に固有の心の叫びのようなものがあって、それは幾何学のような客観的な知を前にしての驚き、そして歓喜の叫びだからである。「そんなものが可能だなんて」と、今日の哲学者も量子力学を前にして叫ぶ。それが歓喜か否認の声かは別として。2017/12/21

富士さん

4
これは、シニフィアンとシニフィエについての、科学と技術についての、学者と職人についての話なのですね。「解説を読んで」理解しました。ひとつひとつの指摘はとても興味深く、刺激的な内容が含まれているのですが、結局著者が何を言いたいのか通読するだけではよくわかりません。分かっていること前提で、察せよとばかりのアフィリズム集のような構成で、著者の科学哲学上の立場を正確に知るには、読者の方がバラバラの記載を集めて確認しなければならないでしょう。もっと編集者さんがんばって欲しかった。書籍として問題があるように思います。2024/02/03

無重力蜜柑

4
新実験主義者ハッキングの代表的著作。科学哲学の主要な論点は存在論と真理論に分かれる。この本は存在論に焦点を当て、従来なされてきた科学理論優位の科学哲学議論を吹っ飛ばす「実験という営みに焦点を当てた哲学」を打ち立てる。膨大な科学史、科学理論、哲学の知識に裏打ちされた具体例に富んだ文章に圧倒される。おまけにかなりシニカルなユーモラスも効いていて所々で笑わせられる。確かに哲学者というのは往々にして活動や歴史の具体性を軽視し、形式的な議論や定式化に血道を上げるあまり現実から遊離したお話に終始しがち。2021/01/07

roughfractus02

4
真と信を親密な関係に捉えるから科学の実在論論争は終わらない。では両者を分ければよい。電子が実在するのは様々な装置やデータに囲まれた実験室では真であり、そこを出れば信となる。実験室は実験結果(効果)を安定させるために様々な要素を組み合わせた環境だ。科学者は二つの日常を行き来する。この当たり前の考えが従来の形而上学的実在論に本質的な転換を迫るのは、主知的だった科学をそれ以外とのネットワークとして捉え直したからだ。一方これは科学の批判ではなく、実験結果が規則(コンプトン効果等)を創造する場となる点が明示される。2017/03/09

∃.狂茶党

1
本書は科学哲学への入門書ですが、一つ一つの章が、一冊の入門書に展開できるほどに圧縮されていますので、初心者にはちょっと難しく、それゆえ、何度も読み返せるような作りになってます。 本書が問題としていることは、あるとても狭い範囲の話題ですが、それを科学・哲学の歴史のなく縦横に駆け巡って論じたて、非常に高密度です。 最新かつ高度なものを洗練された軽やかな語り口に落とし込む、そう言った意味で本書は、ポストパンク的な系統での、ポップスでしょう。 2021/05/08

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