内容説明
『十八史略』は『史記』や『漢書』『三国史』等、中国の十八の正史を簡潔にまとめた書物。古代から南宋滅亡までの流れをざっとつかむことができる。日本でも古くより広く親しまれてきたが、中でも今西訳は登場人物の心理に分け入り、背景説明も丁寧になされていることから読みやすく、「名訳」として定評がある。中国史の概説書としても、中国古典の入門書としても楽しめる構成。
目次
第1部 太古から春秋・戦国時代まで
第2部 秦から西漢まで
第3部 東漢から三国時代まで
第4部 西晋から東晋まで
第5部 東晋から隋まで
第6部 隋から唐まで
第7部 唐から南宋滅亡まで
著者等紹介
曾先之[ソウセンシ]
南宋末から元初にかけて活躍した学者。1265年に科挙に合格して地方官を歴任したが、南宋滅亡後は隠遁して官職に就かず、92歳で没した
今西凱夫[イマニシヨシオ]
1932年生まれ。東京大学大学院修了。元日本大学文理学部教授
三上英司[ミカミエイジ]
1961年北海道生まれ。筑波大学大学院修士課程修了。山形大学地域教育文化学部地域教育文化学科教授。中国古天文学者。筑摩書房教科書編集委員(漢文)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
masabi
25
【要旨】古代から南宋滅亡まで王朝の変遷を追う。十八の歴史書のダイジェストのダイジェスト版。【感想】国家の繁栄には人が欠かせない。暗君や奸臣では国が傾き、その逆は国が栄える。戦乱の時代など国力にそう大差はないのか、軍事でも内政でも優秀な人材を集めると状況を打開したり優位に進めたりとおもしろい。忠臣が君主の猜疑心と嫉妬による讒言で失脚しては国が乱れては人を刷新しての再建が多い印象を受けた。読むつもりはなかったのだけども読んで良かったと思える。時代は変わっても基本的な処世術は変わらなそうだ。2016/10/29
あつ子🐈⬛
7
あなたの十八史略はどこから?私は陳舜臣センセから!という訳で、高校時代に大好きだったその十八史略を久しぶりにおさらいしたくて購入してみました。あの長い作品をどうやって文庫一冊にと思っていましたが、有名な故事成語を中心に上手にまとめられています。 巻末の漢文原文を見て、高校時代は漢文の授業でこういうのも読めてたんだよな…とか昔の自分すごい…とかいろんな思いが交錯しました(笑)やっぱり中国は面白いです。2023/10/19
シンドバッド
5
手軽に読めて かつ 人口に膾炙した十八史略が読める。 口語訳の文字のポイントが小さいのが大欠点。 読み下しで十分だが、あるとついつい読みたくなる口語訳。2017/12/20
プリン
4
高校生のときに図書館で借りて読んだ記憶があります。中国版『平家物語』とでもいうべき南宋の滅亡がなんとも物悲しい。田中芳樹さんの『海嘯』を読み直したくなりました。2014/09/25
K.C.
3
読み出してから改めて思ったのだが、これは歴史書。もちろんエッセンスとしてちりばめられているのだが、論語や孫子と違って、何かを説いている本ではない。自分のアプローチが間違っていただけのこと。もちろん、勉強になる。2017/07/25
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