ちくま学芸文庫
泉光院江戸旅日記―山伏が見た江戸期庶民のくらし

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  • サイズ 文庫判/ページ数 429p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480096265
  • NDC分類 291.09
  • Cコード C0121

内容説明

文化九年九月(1812年10月)、一人の老修験者が日向国佐土原を旅立った。野田泉光院成亮、佐土原の真言系当山派の山伏寺、安宮寺の住職であり、高位の山伏である。南は鹿児島から北は秋田まで農山村を中心として托鉢をしながら、時には加持祈祷をし、また、時には句を交換し、頼まれれば弓を教え、居合術まで見せつつ日本中を歩き抜き、六年二ヶ月に及ぶ回国修行の記録を『日本九峰修行日記』としてまとめた。ここに見られるのは豊かさや明るさも多くある農山村の人々の暮らしぶりである。この書を丹念にたどり、都市だけでなく農山村を含めた江戸最盛期、文化年間の生活を考察する。

目次

泉光院野田成亮の旅
文化九壬申年九月三日出発
文化十癸酉年元日
文化十一甲戌年元日
文化十二乙亥年元日
文化十三丙子年元日
文化十四丁丑年元日
文化十五戊寅年元日
『日本九峰修行日記』解題

著者等紹介

石川英輔[イシカワエイスケ]
1933年、京都生まれ。都立石神井高校卒。国際基督教大学、東京都立大学理学部中退。ミカ製版株式会社取締役を経て、85年より専業作家に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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アメヲトコ

2
日向佐土原の修験泉光院が文化9年から文政元年までの6年にわたり日本全国を廻国修行した記録、『日本九峰修行日記』のダイジェスト解説本。日本は何と広く、何と多様性に富んでいることか! 出てくる無数の地名や名所に丹念な比定がされていて、また解説も行き届き、作者の作業量には頭が下がります。2014/10/24

茶坊主

1
60歳点前の当時としては高齢の部類に入る山伏が、 お供一人を連れて、宮崎県から秋田県まで、日本回国の旅をした。 旅の期間6年余、その日記のダイジェスト版。 簡潔でそっけない日記のようで、 当時の庶民の様子、町の様子、意外に知らなかったり 誤解してたりする庶民の暮らしがうかがえる。 たまに宿の料金に腹を立てたり、お供の人と仲たがいしたり 人間臭い一面も垣間見えてまた楽しい。 それにしても、60歳近くで一日に60㎞も踏破する日もあったとは、昔の人は元気だったー2024/01/26

立て邦彦

1
まず、自分の生まれたところを読んでみた。残念ながら地名のみだった。素通りかな。でも、昔のひとはみんな親切だなあ。貧しくでも。それに、 泉光院さんって、スーパーマンみたい。私だったら、一週間と持たない気がする。精神的にも、肉体的にも。2015/08/12

はちめ

1
極めておもしろし。毎年同じような話を放送している大河ドラマにはない真実の歴史があります。2014/08/16

あむ

0
家の近所のお寺や、観光で行った土地、これから行ってみたい街の名前がたくさん出てくる。一人の男性の日記によって、江戸時代の人々の暮らしをリアルに実感できる。確かに今に繋がっている。2015/09/18

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