ちくま学芸文庫
仏像入門

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  • サイズ 文庫判/ページ数 243p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480095879
  • NDC分類 718
  • Cコード C0171

出版社内容情報

仏像は観賞の対象ではない。仏教の真理を知らしめてくれる善知識なのである。浄土宗学僧のトップが若き日に出遇い、修行の助けとした四十四体の仏像を紹介。

内容説明

仏像は観賞の対象ではなく、信仰の対象である。しかしその美しさゆえ、向き合う際には、信仰という最も基本的な部分が抜け落ちてしまいがちになる。それでは何度見ても仏像の真の姿を理解することはできない。本書では如来、菩薩、天部、明王、童子、羅漢、高僧、石仏それぞれの仏像の持つ意味をよく伝える写真を収録し、その背後にある仏教思想を平易な言葉で解説する。法隆寺・百済観音像や広隆寺・弥勒菩薩像といったよく知られる仏像の他、今はなき地蔵院・阿〓(しゅく)如来像や法然の一周忌に弟子・源智が造立したことが近年判明した阿弥陀如来像等、東西四十四体の仏像を紹介。巻末に交通案内を付す。

目次

仏像の中の真実の仏(福島 願成寺)
みかえりの阿弥陀さま(京都 禅林寺)
差別なきみ仏「九体仏」(京都 浄瑠璃寺)
語りかけるみ仏(鎌倉 浄光明寺)
愚かさを気づかせてくれた仏像(横須賀 浄楽寺)
任せきれる忘却の精神(奈良 法隆寺)
悩める夢をいやすみ仏(奈良 法隆寺)
暗闇を照し続ける菩薩(奈良 薬師寺)
報恩謝徳の仏(浄土宗)
永遠を凝視する変化の仏(大阪 葛井寺)〔ほか〕

著者等紹介

石上善應[イシガミゼンノウ]
1929年小樽市生まれ。1956年大正大学大学院文学研究科仏教学修士課程修了。大正大学教授、韓国東國大學校碩座教授を経て、大正大学名誉教授、淑徳短期大学学長、浄土宗勧学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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やすらぎ

178
雨ざらしにあい風化した石仏こそ、最も親しみを持って迎えられる。佇まいだけでやすらぎを抱かせる。変わることのない半眼の眼差し、鎮座まします姿。どの時代にも悩みがある。拝む者の心の在り方に寄り添い、微笑み、怒り、憂う。受け取る側の我々次第。変わってしまう私たちの内面に今あるものを自問する。月光菩薩、みかえりの阿弥陀、円空仏、無著を忘れることはできない。この世には御仏を盗難してしまう浅はかで傲慢な人間もいる。観音は音を聞くのではなく音を観るのである。御手の包容豊かな姿に見守られている。大切なものは心の中にある。2023/07/16

kmk_was_preyed

3
ついに、マンガ以外の登録も解禁。てか、まあ、殆ど読まんのやけどね、マンガ以外。奈良で仏像を見たあと、そのまま旅先で購入。普通の解説書かと思ってたら、随想チック?な感じで、面食らった。でも、読んでみると、完全に同意できるわけではないけど、なかなか面白い。信仰心のある著者の仏像の見方は、観光客が彫刻として仏像を見るのとはなるほどいくぶん違う。これは発見だ。私も仏さまとの対話をしてみようか。今後のお寺巡りが、少し楽しくなりそうだ。2017/06/11

nanashi

3
仏像の入門書としてはとても読みやすかった。写真も綺麗。好きで知っている仏像のところだけ拾い読み出来るのもいい。今年の夏、誘われて酷暑の中を奈良の興福寺に初めて足を運びこの本の表紙写真になっている阿修羅像を拝んできた。特別、仏像に入れ込んでいるわけでもなくそして取り立てて詳しくもないけれど、仏像を拝み見るのは嫌いではない。阿修羅の仏像はたいがい恐ろしい表情で見るものを威圧してくる気配があるけれどここに安置されている阿修羅の面々はどれも穏やかで安堵しているかの様な気配があり、また体の繊細な細さにも驚かされた。2016/10/14

でこれ

0
紹介されている仏さまに会ってみたい。もちろんこの本を抱えて。2016/09/10

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