出版社内容情報
自然権の否定こそが現代の深刻なニヒリズムをもたらした。古代ギリシアから近代に至る思想史を大胆に読み直し、自然権論の復権をはかる20世紀の名著。
内容説明
すべての人間は、生まれながらにして決して奪いえない天賦の権利を有する―こうした自然権の思想は、19世紀に出現した歴史主義により徹底的な攻撃にさらされた。正義が自然に基礎をもつとするこ の思想の否定こそが、20世紀における全体主義の台頭をもたらしたのである。自然権は擁護されなければならない。では、その可能性はどこに求められるべきか。本書では、「自然の発見」という哲学の営みの根源にまで立ち返りつつ、古代ギリシアから現代にいたる思想史を大胆に読みなおす。万人の自由と平等をうたう近代的理性それ自体の問題を浮き彫りにした、20世紀を代表する政治哲学者の主著。
目次
1 自然権と歴史的アプローチ
2 事実と価値の区別と自然権
3 自然権観念の起源
4 古典的自然権
5 近代的自然権
6 近代的自然権の危機
著者等紹介
シュトラウス,レオ[シュトラウス,レオ] [Strauss,Leo]
1899‐1973年。20世紀を代表する政治哲学者。ドイツのユダヤ人家系に生まれる。マールブルク、ハンブルク、フライブルクの各大学で哲学を学ぶ。1921年、ハンブルク大学より学位取得。1933年にドイツを去り、パリ、ケンブリッジを経て、38年からはアメリカに定住。ナチスの迫害を逃れるためであった。1949年にシカゴ大学に招聘され、以後20年にわたり政治哲学の研究を行なう。偉大な思想史的業績とともに多くの弟子を残した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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おおにし
白義
壱萬参仟縁
Saiid al-Halawi
ラウリスタ~