ちくま学芸文庫
近世の数学―無限概念をめぐって

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  • サイズ 文庫判/ページ数 414p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480095459
  • NDC分類 410.2
  • Cコード C0141

出版社内容情報

ケプラーの無限小幾何学からニュートン、ライプニッツの微積分学誕生に至る過程を、原典資料を駆使して考証した世界水準の作品。

内容説明

微分積分学が大きく花開く前夜であった近世の数学。それは、古代ギリシャのアルキメデスに始まった求積法を再興・変容させた無限小幾何学を通して、無限概念を手さぐりで確立していく過程でもあった。本書は、ケプラー、パスカル、フェルマ、デカルト、ロベルヴァル、ホイヘンスらを経て、ニュートン、ライプニッツに至る40人ほどの大数学者の原典や書簡を検証しながら、彼らの数学論理のみならず思考の襞にまで肉薄して、創造者たちの歴史を復原する。世界的水準の業績で内外に知られている著者による高い評価の近世数学史。

目次

ペルティエ、クラウィウス、ウィエタ、サン・ヴァンサン、タッケ、ウォリス―接触角をめぐって
コマンディノ、ガリレイ、ステヴィン、ヴァレリオ、ギュルダンなど―重心の探求
ケプラー
ガリレイ
ゲヴァラ、ロベルヴァル、タッケ、ボイル―アリストテレスの車輪をめぐって(続)
ネピアー、ブリッグス―対数の導入
グレゴワール・ド・サン・ヴァンサン、トリチェルリ、サラサ、ブラウンカー、メンゴリ
デカルト、フッデ
デザルグ、パスカル―射影幾何学の創始
カヴァリエリ〔ほか〕

著者等紹介

原亨吉[ハラコウキチ]
1918‐2012年、京都生まれ。第一高等学校理科乙類を経て京都大学文学部哲学科入学のち退学。東京大学文学部フランス文学科卒業。大阪大学文学部教授で定年退官。同大学名誉教授。デカルト、ロベルヴァル、ホイヘンス、ニュートン、ライプニッツらに関する研究論文・翻訳がある。フランス語教育や文学研究にも長くたずさわり、スタンダール、アラン、ヴァレリーらの翻訳もある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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1975年刊行の「数学講座18 数学史」の「第Ⅱ部 近世の数学ー無限概念をめぐって」を文庫化したものであるから、内容はかなり濃厚。 17世紀数学の話だが内容的にはギリシャ時代の「汲尽法」からニュートン、ライプニッツに至っているのでこれは微積分の誕生話である。  認識し記述できる世界においては、素朴な感情からはごまかしのようにも思える無限小や微積も無矛盾でそれが“このレベルで正しい”ことであると受け入れることになるだろう。このレベルとは厳密な数学や物理学のことである。

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