ちくま学芸文庫<br> 存在の大いなる連鎖

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ちくま学芸文庫
存在の大いなる連鎖

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  • サイズ 文庫判/ページ数 643,/高さ 16cm
  • 商品コード 9784480095367
  • NDC分類 130
  • Cコード C0110

出版社内容情報

西洋人が無意識裡に抱き続けてきた「存在の大いなる連鎖」という観念。その痕跡をあらゆる学問分野に探り「観念史」研究を確立した名著。

内容説明

至高の存在である神から、非存在すれすれの被造物へ。この宇宙はあらゆる階層の存在で充満した、連続する鎖の環である―。「存在の大いなる連鎖」とは、プラトンに淵源するこのような観念のことをいう。「充満」と「連続」という、この二つの原理がいわば無意識のうちに人々に作用し続け、西洋において一つの世界観を作ってきたのだった。古代ギリシャから18世紀におよぶ約2000年の観念の歴史を学際的方法で描き出し、学問分野としての「観念史」(history of ideas)の確立を宣言した記念碑的著作。

目次

第1講 序論 観念の歴史の研究
第2講 ギリシャ哲学におけるその観念の創始―三つの原理
第3講 存在の連鎖と中世思想における内的対立
第4講 充満の原理と新しい宇宙観
第5講 ライプニッツとスピノーザにおける充満と充分理由について
第6講 十八世紀における存在の連鎖および自然における人間の地位と役割
第7講 充満の原理と十八世紀楽天主義
第8講 存在の連鎖と十八世紀生物学の或る側面
第9講 存在の連鎖の時間化
第10講 ローマン主義と充満の原理
第11講 歴史の結果とその教訓

著者等紹介

ラヴジョイ,アーサー・O.[ラヴジョイ,アーサーO.] [Lovejoy,Arthur Oncken]
1873‐1962年。ベルリン生まれ。ハーヴァード大学でウィリアム・ジェイムズ、ジョサイア・ロイスらに学ぶ。アメリカ各地の大学で哲学の教鞭をとり、1910年から38年までジョンズ・ホプキンズ大学教授。1923年にはジョージ・ボアズらとともに「観念の歴史」クラブを主宰、学際的な学問分野である「観念史」を確立した

内藤健二[ナイトウケンジ]
1933年、山梨県生まれ。東京大学大学院修士課程修了。明治大学元教授。専攻はエリザベス朝文学。2012年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

∃.狂茶党

11
世界はいかにあるのか? かなり煩雑な問いかけの本で、ちょっと文章が読みづらい。 原文によるのか、訳文によるのか定かではないが、これが講義を元にしてるとなると、受講者は大変だったろう。 高山宏による熱い解説と、翻訳者後書きを先に読むほうが良いかもしれない。 この本を理解するために参考となる本がある。 『地球外生命論争1750-1900』 M.J.クロウ 三冊組の本ですが、多分本書よりも読む手間がかからない。 大筋は了解したものの、途中から始まり途中で終わる論考。 本書は入口なのだろうと思う。2023/01/14

テツ

10
唯一絶対の超越者を想定していたら世界は完璧である筈(あるべき)だと見做してしまうだろう。西洋的な価値観のベースには個人により差はあれども、どうしても「そう見做してしまう」部分があるということを気づかせてくれながらプラトンの生み出した概念を説く。世界は完璧に満たされていてそれでいて森羅万象は連鎖し続けていく。この完璧でありながら変転し繋がり続けていくというロジックへのぼんやりとした違和感が読み終える頃にはかなり薄まった。完璧な世界ならば何故多様性や変化が必要なのか。みんな一度考えてみるといいのかもしれない。2022/03/09

ラウリスタ~

7
これはすごいよ、まじで名著。コペルニクスの地動説は別にキリスト教的宇宙観を覆したわけではない。そのことは常識だろうか。それでは、キリスト教的、あるいはネオ・プラトニスム的宇宙観はどのように変遷してきたのか。ライプニッツの完結した永遠的宇宙、それを揺り動かす時間的宇宙。なぜ真空は存在してはいけなかったのか、それは空間などそもそも存在しなかったから。空間の存在しない宇宙では、すべては押し合いへし合いする「存在の連鎖」であり、先住者を押しのけることでしか移動できない。向上の可能性のない完璧な宇宙への閉塞感そして2013/09/03

てれまこし

6
地母神信仰の流れでちょっと思いついて再読。一なる絶対者から世界を構成する多が流出するという観念はプラトンにより創出されたというよりも、母なる女神の信仰の残存ではないかと考えたわけ。それは確認できなかったが、ロマン主義の裏にこの流出説があるということで自分の直感に少し根拠が与えられた。意外だったのはロマン主義の反対である理神論にも同じ流出説があって、二つは基底ではつながっているということ。なるほど、こんな観念史でもなければ、アダム・スミスの経済学・倫理学とドイツ歴史主義を比較する土台など考えつくはずがない。2019/12/15

ゲニウスロキ皇子

4
プラトンってマジ偉大。ただのショタコンおじさんではないと改めて理解した。プラトンを端緒とした「存在の連鎖」と「宇宙の充満」というある種矛盾する概念が、新プラトン主義やキリスト教、西洋社会の知的潮流を形成してきた。本書からは、それぞれの思想家たちが身を削りながら、これらの概念のつじつまを合わせようとする知的格闘の歴史が見え、思わず眼がしらが熱くなる(そんな本じゃない)。18世紀に入り、進化論の導入による時間化により、継戦の努力空しく敗北するが、これらの概念の残滓は今も思考の片隅にこびり付いているように思う。2017/08/12

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