出版社内容情報
「反物質」なるアイディアはいかに生まれたのか、そしてその存在はいかに発見されたのか。天才の生涯と業績を三人の物理学者が紹介した講演録。
内容説明
「物理法則は数学的な美しさをもたなくてはならない」―独自の審美眼をもって20世紀物理学に大きな足跡を残したディラックの記念講演集。ディラックがその存在を予言した「反物質」はいかに発見されたのか。未だ発見にいたらない「単極子」は果たして存在するのか。現在の研究の状況や、反物質のロケット・エンジンへの応用可能性など実用面の進展状況について語った二つの講演のほか、第一級の物理学史家パイスが自らの交友をもとにディラックの人柄と業績を紹介した講演を収録。天才ディラックによる予言・発見のこれまでとこれからを概観できる一冊。
目次
ポール・ディラック、その人と業績(アブラハム・パイス)
反物質(モーリス・ジェイコブ)(ディラックの遺産、反粒子;反物質と現在の物理学;宇宙規模での反物質;反物質の実用化)
単極子(デイヴィッド・オリーヴ)
著者等紹介
パイス,アブラハム[パイス,アブラハム][Pais,Abraham]
1918‐2000年。アムステルダム生まれの物理学者・物理学史家。1941年ユトレヒト大学で博士号を取得。戦後ニールス・ボーア研究所でボーアの助手を務めたのち、1947年に渡米しプリンストン高等研究所所員となる。1963年、ロックフェラー大学教授に就任。1970年代以降は自らの研究生活にもとづく物理学史の著作を多数刊行した
藤井昭彦[フジイアキヒコ]
1927年、東京生まれ。東京大学理学部物理学科卒業。上智大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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