ちくま学芸文庫
先哲の学問

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  • サイズ 文庫判/ページ数 367p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784480094803
  • NDC分類 121.5
  • Cコード C0195

出版社内容情報

日本には途轍もなく凄い学者がいた! 江戸期に画期的な研究を成した富永仲基、新井白石、山崎闇斎ら10人の独創性と先見性に迫る。

内容説明

模倣に秀で、とかくオリジナリティに乏しいとされる日本の学問。しかし外との交流が限られていた江戸時代、実はとてつもなくユニークで独創的な学問業績を遺した、すごい学者たちがいた。今は語られることも少ないそれらの学者は、先進中国の水準を独力で凌駕するような仕事をどのように成し遂げたのだろうか。山崎闇斎、新井白石、富永仲基、中井履軒、山片蟠桃、山梨稲川ら十人の先哲の学問を、支那学の権威・内藤湖南が長い時間をかけて掘りおこし論じた講演集。文献批判の上に学問の客観性を発展させた彼らの方法論とは。文庫化にあたり現代仮名遣いに改めた。

目次

山崎闇斎の学問とその発展
白石の一遺聞について
大阪の町人学者富永仲基
慈雲尊者の学問について
寛政時代の蔵書家市橋下総守
履軒学の影響
山片蟠桃について
賀茂真淵翁と山梨稲川先生
山梨稲川の学問
附録 解脱上人の出られた家柄―信西入道の一家

著者等紹介

内藤湖南[ナイトウコナン]
慶応2(1866)‐昭和9(1934)年。本名、内藤虎次郎。東洋史学者。秋田県生まれ。秋田師範学校高等師範科卒業後、小学校訓導となるが、二年後上京。「明教新誌」「三河新聞」「日本人」「亜細亜」などの記者を経て「大阪朝日新聞」主筆となる。この間中国問題の研究を重ねる。明治40年、京都帝国大学史学科創設の際に招かれ、東洋史学講座を担当、のち教授。博学で著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

isao_key

11
本書は敗戦から10ヶ月後の1946年5月に弘文堂書房から売価21円80銭で発売された。物資不足の中、装丁は粗雑をきわめ、用紙も粗悪で、印面印色とも不揃いであった。その後内藤湖南全集に収められ、筑摩叢書、今回文庫化にあたり現代仮名遣いに改められた。題字と表紙の写真がとてもいい。湖南先生といえば、京大支那学の中心的役割を果たした大人物であるが、『日本文化史研究』等、中国史だけに捉われない広範な知識を有した碩学であった。本書も江戸の学者を扱っていて講演録であるが先生の博識ぶりがいかんなく発揮され興味はつきない。2016/05/27

Go Extreme

3
大坂の町人学者富永仲基 出定後語ー仏教を批判的に研究した最初の著述 真宗・慧海潮音 自分で論理的研究法の基礎構築→研究の方式を立てる 仏教ー非常に自由・豊満 インド人・歴史に無関心→歴史という観念を粗末に→時間を無視 加上の原則 ひっくり返しひっくり返して上の方に行く 皮肉な見方 研究法と学説の価値 学問に国民性 神道ー中古から起こったもの 学説に時代あり 仏教批判←自分の独創的な見解・天才から出た2024/06/24

ご〜ちゃん

0
講演集。話している内容はとても分かりやすい。よく頭の中で整理した上で、話しているのだと思う。富永仲基に対して、「日本が生み出した第一流の天才」と評価しているが、その理由をとても分かりやすく述べていて、内藤湖南も第一流の天才だと思う。独創的な識見。どうしたら、独創的な識見を得ることができるのだろうか。2020/03/14

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