出版社内容情報
日本人の死生観の深層には生命の連続を重視する儒教がある。墓や位牌、祖先祭祀などの機能と構造や歴史を読み解き、儒教の現代性を明らかにする。
内容説明
日本人の宗教や死生観について考えるとき、すぐに仏教が連想され、戦前はもちろん、戦後もしばらくは影響力を保っていた儒教などは、もはや消え去ったと思われている。しかし、実はそうではない。私たちの宗教感覚の深層には、生命の連続を重んじる儒教が伏流となって流れているのである。それは、たとえば仏教独自のものと思われているお墓や位牌、祖先を祀る儀礼などの中に見ることができる。儒教の道徳性と宗教性の関係、その構造や世界観の紹介と分析を通して、日本人と儒教の深い結びつきを解き明かす。
目次
第1章 儒教の深層―宗教性(霊があると信じますか―新宗教のポイント;魂は“この世”にいる―霊能者が見る霊 ほか)
第2章 儒教の構造(宗教性と道徳性と;儒教と現代と ほか)
第3章 儒教の表層―道徳性(天と地と人と―礼の発生;誰のために愛するか―別愛と博愛と ほか)
第4章 儒教の世界像(万物の中の人間;単位の成立 ほか)
第5章 儒教から見た現代(臓器提供はあるのか―脳死・臓器移植の将来;皇室の祈り―“生命の連続”の表現 ほか)
著者等紹介
加地伸行[カジノブユキ]
1936年生まれ。1960年、京都大学文学部卒業。高野山大学、名古屋大学、大阪大学、同志社大学を経て、大阪大学名誉教授、立命館大学教授。専攻は中国哲学史。文学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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