内容説明
「語の意味とは何か」―本書はこの端的な問いかけから始まる。ウィトゲンシュタインは、前期著作『論理哲学論考』の後、その根底においた言語観をみずから問い直す転回点を迎える。青い表紙で綴じられていたために『青色本』と名付けられたこの講義録は、その過渡期のドラスティックな思想転回が凝縮した哲学的格闘の記録であり、後期著作『哲学探究』への序章としても読むことのできる極めて重要な著作である。
著者等紹介
ウィトゲンシュタイン,ルートウィヒ[ウィトゲンシュタイン,ルートウィヒ][Wittgenstein,Ludwig]
1889‐1951年。ウィーンのユダヤ系富豪の家に生まれる。航空工学や数学を学んだ後、フレーゲやラッセルの影響を受けて論理学などを学ぶ。『論理哲学論考』の完成によって哲学問題をすべて解決させたと考え、その後、小学校教師や修道院庭師の職に就いていたが、自己の言語理論への批判的検討を通して新たな転回を遂げ、哲学者としてケンブリッジ大学に復帰した。後年の思想は『哲学探究』へと結実する
大森荘蔵[オオモリショウゾウ]
1921年、岡山生まれ。東京大学名誉教授。1997年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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