内容説明
「整数論は数学の女王である」とガウスは言った。人間の日常生活にもなじみ深い整数が織りなす深遠な世界。整数論は古来多くの数学者たちが惹きつけられ、さまざまな発見や予想が積み重ねられてきた分野である。本書は20世紀を代表する数学者が整数論の初歩について行った講義をまとめたもので、フェルマー、オイラー、ガウスらが発見・証明した基本事項を現代的なアプローチで解説。古くて新しい整数論の入門として最適の一冊。
目次
1 整数の基本的性質
2 除法・最大公約数
3 互いに素な整数
4 素数
5 可換群・合同類
6 可換環・体と合同類
7 部分群と合同類
8 フェルマー・オイラーの定理
9 多項式の基本的性質
10 原始根・指数
11 平方剰余
12 平方剰余の相互法則
13 ガウス整数
著者等紹介
ヴェイユ,アンドレ[ヴェイユ,アンドレ][Weil,Andre]
1906‐1998年。フランス生まれの数学者。1941年にアメリカに亡命し、シカゴ大学教授、プリンストン高等研究所教授等を歴任。インド、フランス、ブラジルでも教鞭を執った。ブルバキの創立メンバーの一人
片山孝次[カタヤマコウジ]
津田塾大学名誉教授
田中茂[タナカシゲル]
津田塾大学教授
丹羽敏雄[ニワトシオ]
津田塾大学教授
長岡一昭[ナガオカカズアキ]
津田塾大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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鏡 弘道
5
平方剰余基本法則とガウス整数までの基本的な内容が記載されています。本文は簡潔明瞭ですが初歩的な代数の知識がないと苦しいかも。訳者により演習問題の全解答がついているので、一度別の本で同様の内容を学んだあとに演習問題用のテキストとして使用するのが良いかも知れません。2013/03/25
hippos
3
本文はかなり短いが、読み進めるのにはそれなりの時間がかかった。正直解答編がなければ読了は難しかったかも...(というか、とても読了したとは言えない理解度。)初学者とすら言えない自分が悲しい。2015/04/21
MrO
2
今回は演習問題を中心に再読。本文も簡潔でいいが、選ばれている問題も本質的でよい。原本ではないらしいが、解答も詳しくてありがたい。2018/10/20
NагΑ Насy
2
勉強ではなくて、個人的な楽しみとしての数学は、頭の錆を落とすようでここちよい。2012/11/29
2n2n
1
私の場合”読了”というよりは”挫折”と言った方が正しい。最初のうちは読んでいて理解できたのだが、章を追うごとに「練習問題が解けないけど、答えを見ればなんとか理解できる→答えを読んでもさっぱり理解できない→そもそも問題の意味が理解できない→本文も理解できない」という具合になった。「初学者」と冠された図書といえ侮ってはいけなかった。2011/12/13
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