出版社内容情報
内容は後日登録
内容説明
「普通」とは、人が生きていく上で本当に拠りどころとなること。ところが今、周りを見渡してみても、そんな「普通」はなかなか見出せない。私たちが暮らす場も大きく変わり、人と人との結ばれ方も違ってきた。自由で快適で安全な暮らし。それが実現しているようでその実、息苦しい。時として私たちは他人を、そして自らを傷つける。一体、「普通」はどこにあるのか?この社会の「いま」と哲学的思考とが切り結ばれる珠玉のエッセイ集。
目次
1 普通をだれも教えてくれない―人生のベーシックス
2 ひとは日付に傷つく―神戸児童虐殺事件と阪神大震災
3 からだが悲鳴をあげている―パニック・ボディ
4 ずっとこのままだったらいい―干上がる私的な空間
5 街が浅くなった―都市の肌理
6 思いがとどくだろうか―ホスピタリティについて
著者等紹介
鷲田清一[ワシダキヨカズ]
1949年、京都市生まれ。1977年、京都大学大学院文学研究科博士課程修了。大阪大学大学院文学研究科教授を経て、大阪大学総長。専攻は哲学・倫理学。1989年『分散する理性』(のち『現象学の視線』に改題)(講談社学術文庫)と『モードの迷宮』(ちくま学芸文庫)でサントリー学芸賞を、2000年『「聴く」ことの力』(阪急コミュニケーションズ)で桑原武夫学芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ムーミン
33
世の中の発展、進化と見られるものの別な側面に思いを馳せることを忘れてはならない。改めてそう思わされました。2024/05/19
ムーミン
18
再読しながら、残したい文章をまとめました。2024/05/26
べる
13
90年代、00年代の随筆集だが、重版されているだけあって今の社会やじぶんと照らして考えさせられる内容だった。懐の寒い学生に好きなだけ食べさせ、その後食器洗いをさせる中華料理店の話が印象的。見ぬふりをしてちゃんと見ている、その適度な人と人の距離感。また、食事や看病、教育等、この社会は分業で成り立っていて互いに助け合わないと何一つできない社会だと述べる随筆もあった。普通になりすぎて気付けないけど大切な、今考える必要があることを提示してくれる。私も相手の過ごした時間の厚みを微笑んで受け止めることから始めよう。2025/12/27
THE WATERY
6
新聞・雑誌に掲載されていた哲学的なエッセイ集。調理,出産,病気etcが外在化することで見失いつつある「普通」の定義。考えることも感じることも大事なんだ。2010/07/03
カカオ
5
「普通」には歴史があり、その時代により変化する可塑性を持ったものかもしれない。しかし普通を示すばかりでなぜそれが普通になったのかを誰も教えてはくれない。普通が出来上がるまでのプロセスがなんであったかをみる目を持ちたいものだ。2023/01/09




