ちくま学芸文庫
公案―実践的禅入門

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  • サイズ 文庫判/ページ数 349p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480092571
  • NDC分類 188.8
  • Cコード C0115

出版社内容情報

内容は後日登録

内容説明

「公案」とは、禅の修行者の心根を練磨するために課せられる一種の試験問題である。そして、禅匠が弟子を悟りへ導くために工夫した、仕掛け、手段としてのことば・教説のことである。これまで公案は、師と一対一で、師の室内において秘密裡に行われてきた。本書は、その禅仏教の真実をはじめて公開した画期的なものである。師鈴木大拙をはじめ、多くの師家のもとで、数十年にわたる参禅体験と禅学を研鑚した著者が、実際の公案を用いて解く禅思想の真髄。参禅へのきわめてゆきとどいた実践的指導と、公案に潜む思想的究明とが渾然一体となった、他に例を見ない入門書。

目次

第1部 参禅入門(祖師禅と公案;坐禅の仕方;相見・独参・入室;公案体系;廓庵禅師『十牛図』)
第2部 公案三十三則(仏道とは自己を習うなり―倩女離魂;無位の真人を見る―臨済赤肉;“見る”と“直下無心”―一見阿字;“見る”と“正念相続”―霊雲桃花;木犀の香を聞くや―山谷木犀 ほか)
附録 越渓―禾山下室内公案体系

著者等紹介

秋月龍〓[アキズキリョウミン]
1921‐1999年。東京大学文学部哲学科卒業。同大学院修了。居士身で臨済正宗大事了畢、のちに臨済宗妙心寺派の僧籍に入る。埼玉医科大学教授、花園大学教授、臨済正宗真人会師家などを務めた禅学者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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sayzk

5
難しい~。公案。禅や仏道の悟りの境地を面白く説いた屁理寓話程度に思って読んだらとんでもなく難しかった。儂が阿呆なのか?もうちょっと専門用語減らして、口語訳増やした、わかりやすい本を読めばよかった。一応座禅の組み方なんかも書いてあるとこ見るとこれでも「入門」用なんですかねぇ。本の選択を誤った感じ。凡夫はナンマンダブを唱えてればいい、と言う浄土真宗が生まれ、広まった事がわかる気がする。2013/04/29

テツ

3
公案について解説された本をいくら読んでも大悟できるわけではなく、一つ一つの公案を噛み締め噛み締め、ゆっくりと消化していくうちに突然大悟する日が訪れる……のだろうきっと。僕のような凡愚はそれぞれの公案をぼんやりと眺め、登場する方々のやり取りを見て楽しむだけで満足しておくことにします。2016/02/12

hikarunoir

2
登場人物誰もが捻くれてるので、煮ても焼いても食えない屁理屈の練磨にはいいかも。宗教内部ならではの人を選ぶ厳しさがある。2013/02/22

kera1019

1
表紙をめくると著者紹介があって東京大学文学部哲学科卒業とあって、頁をめくると細かな字がビッシリ埋まってる…ちょっと気後れして読み始めると、確かに難しいけどゆっくり読めば出家の立場から禅宗の事が丁寧に書かれてあって「入門」としては相応しい一冊でした。ただ、やっぱり難しい…一般的な禅に関する本と違って出家者の本だけあってちょっとやそっと読んだくらいじゃ分かりません。公案が難しいと思うのは人に原因があって公案自体にはないそうです…2013/05/16

わ!

0
素晴らしい名著である。「公案」は、禅宗の…それも臨済宗や黄檗宗に、主に用いられる悟りのための問答なのである。昔…「一休さん」と云うアニメがあったが、あの中で「そもさん」「せっぱ」と云って、謎なぞのような問答が取り交わされていたのを、覚えておられるだろうか。あれが公案である。そんな公案だが、もちろんそんな仏教の奥義のような問答が、本になること自体珍しい。この本の著者である秋月禅師は、それでもこの公案の文化を絶やすまいと本にしたためたのである。だからこそ、この本は名著なのだ。2011/09/09

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