ちくま学芸文庫
橋爪大三郎の社会学講義

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  • サイズ 文庫判/ページ数 369p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480091475
  • NDC分類 361
  • Cコード C0136

内容説明

社会学って何?学校の講義は要領を得ないし、そもそもこれって学問なの?―そんなあなた、さあ特別講義の開講です。現代日本を代表する社会学者が、「社会」そのものを考えるための視点と道具を授けます。まずは基礎講座で社会学の基本を総ざらい。そして応用講座で、大学のありようから学問の意味を問い、家族や恋人など身近な人とのつながりから広く文化を考え、癒しを求める気持ちを起点に宗教を掘り下げる。自分で考える力を蓄え、自分の意見を持つための武器を身につければ、新しい世界が見えてくる!原著を大きく編み直した新編集版。

目次

器礎講座 社会学を学ぶとは(社会学はどういう学問なのか;社会学と隣接諸科学について;社会科学入門Q&A;理論社会学とは)
講座1 大学と学問(学問の自由、大学の自由;大学を変えれば、日本が変わる;ベンチタイム・コラム;なぜ若者は、成熟するのがむずかしいか;文化国家日本の創造)
講座2 人のつながりから文化を考える(人はなぜ結婚するのか;家族―その変容の核;猥雑と道徳をめぐって;若者世代のアイデンティティ)
講座3 人はなぜ宗教を求めるのか(人は宗教で癒されるのか;宗教集団と陰謀;オウム真理教はなぜ最終戦争を覚悟したのか;破防法入門)
補講 子想は命がけの産物だ

著者等紹介

橋爪大三郎[ハシズメダイサブロウ]
1948年生まれ。社会学者。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。東京工業大学大学院社会理工学研究科教授。同大学世界文明センター副センター長も務める。専門は理論社会学、宗教社会学、現代社会論など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ころこ

36
文字通りの講義だと思って手に取ったが、90年代の平易な文章群で、期待通りだったのは初めの【基礎講座】90ページ程だった。著者曰く、社会学は制度ではなく、「モノの見方」だ。冷戦が終わり、マルクス主義が退潮した後に政治学、経済学、法学が掬い取れなかった部分を、それらの学問の制度の基礎にある社会的問題を掘り起こしていくのが社会学の役割だという。文学のジェンダー研究や哲学の言語論的展開の社会反映論など、他の分野でも同じことが行われている。本書では現象学的社会学が論じられていて、成立過程を追うことで理解が深まる。2023/04/12

夏野菜

3
久々の社会学。ちくま学芸文庫に身構えるも、わりと気軽な内容。どこかで読んだ気がすると思ったら初出がアエラムックだったり。楽しく読めました。15年以上前に書かれていても、社会分析は今にがんがん当てはまる。うむ、もう一回読もう。そいで久々にヴェーバーでも読んでみようかなぁ。挫折したプロ倫を今こそ。2013/03/12

とりぞう

2
本書が記されたのは、オウム事件がようやく終結しようかとしていた時期。それでありながら「S・ハンチントンはキリスト教文明に対するイスラム教文明の挑戦が、来たるべき時代を特徴づけるとした」という記述や、「あくまでも合意を追求する日本の組織や集団は、ある個人が判断して集団の決定を下した場合でも、そのことを隠そうとしてきた」という「現在の現象」を説明する「予言的」記述がある。すなわちそうした出来事は「理論」により導かれるものだったわけだ。放談でない社会認識の理論を学びたくなる書。面白かった。2016/10/14

ペールエール

2
人と人との繋がりを俯瞰するー。 社会学という学問の重要性を改めて感じた。 人を媒介しての作用が発生したとき、そこは社会学の研究対象となる。 2013/07/18

КИТАРУ МУРАКАМУ

2
社会学って、どんな目的の元、どんな歴史を辿って、その知的リソースを引き継ぎ、実際どの様なメソッドの元に体系化されているか、よくまとっていて読みやすい。講義と銘打ってる感じ、こういうことを共有して欲しいんよってコンセプトが書かれてる分だけ良心的な社会学取り扱い書。大学・宗教・家族に対するちょっとした論考付き。2010/07/11

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