内容説明
英文の意味を的確に理解するポイントは?自然でセンスのいい日本語に訳すコツは?―学校で、仕事で、翻訳が必要な場面はたくさん。でも、初心者も英語に自信のある人も、日本人なら誰もが陥りやすい落とし穴があります。辛口の翻訳批評『誤訳迷訳欠陥翻訳』で名高い翻訳の達人・ベック先生が、そんな落とし穴のありかを指摘。学校英語の「ハンコ訳」をきっぱり捨て、「英文和訳」の悪癖から脱出して、実際にスッキリといい翻訳に仕上げるための技を伝授します。巻末に翻訳演習100題を収録。
目次
第1章 翻訳は知的なパズルである
第2章 翻訳は英文和訳とはちがう
第3章 英文和訳から翻訳へ
第4章 良訳を目ざして
第5章 誤訳を防ぐには
第6章 まちがえやすい語句
第7章 翻訳演習100題
著者等紹介
別宮貞徳[ベックサダノリ]
1927年東京生まれ。上智大学英文学科卒業。同大学院修士課程修了。元・上智大学文学部教授。翻訳家。幅広い知識を基に多岐にわたり活躍する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ミノムシlove
9
英文が掲出され、[和訳]と【翻訳】が二例示される。勉強づいてる時に読むと大変面白いと思う。頭が疲れているときは、一字一句逃さずに読むのが少ししんどい本。巻末に例題が挙げられ、翻訳の一例がついているのがいい。頭が働いている時にチャレンジしたい。2023/08/18
Nobu A
4
2006年初版。随分時間が掛かったが、やっと読了。元上智大学文学部教授兼翻訳家の筆者の翻訳経験も織り交ぜながら翻訳の本質を説く。豊富な例文と解説及び考察。巻末の演習100題を含め、勉強になる部分も多かったが、構成に難。文芸翻訳というのもあり、難しい面もあると思うが、翻訳技術別や品詞別で体系的に纏まっていると、理解力促進したような気がする。情報量が多い上に、羅列気味になっているで何となく分かった状態で終わった感が強い。演習問題にしても、模範解答に対してどうしてそうなるかの解説がほしかった。2019/06/01
halfpint
4
勉強になりました。もっかい読んどこうっと。2012/07/04
shibacho
3
技術系の英語のドキュメントとか、ボランティアベース(有志)のゲーム翻訳の経験がありますが、自分でも文章が硬いなと思ってました。この本で誤訳として紹介されてるものも、自分ならこう訳しちゃうかなと思うものも幾つかありました。この本で「ハートで学ぶ英文法」は褒められてたので、そちらもいい本なのでしょう。しばらくしたら読み返したい本。2016/05/12
壱萬参仟縁
2
文法に注意した下線部和訳の練習として、100題分設けられているのがうれしい。特に、関係代名詞や無生物主語などのポイントとなる文法の練習ができるのがよいと思う。一文で関係代名詞が4つあるものもあるので、かなりこなれた邦訳にするには、各章の枠内で書かれた文章とともに、力をつけるためには役立つと思える。2012/06/18