内容説明
位相は“近い”という日常感覚を数学的に厳密にとらえ直したもの、といってよく、現代数学において最も基本的で重要な概念の1つである。歴史的には、18世紀から19世紀末にかけて解析学が進展していくなかで、極限・収束・連続性などをめぐる議論から位相空間論が生まれ、20世紀における関数解析学の展開によって、より抽象的に定式化されていった。本書は、数学の意味・こころを語る達人である著者が、1950年代、60年代、70年代に、位相をめぐって書き綴った「位相解析入門」「位相用語集」「位相構造」という3つの文章からなる。著者の名調子に乗せられて、位相のこころを体感してみよう。
目次
位相構造(極限;順序;閉集合;近傍;コンパクト;距離;全有界;関数空間;位相構造批判)
位相用語集(位相;収束;閉集合、開集合近傍;位相空間;連続写像;位相の移入;順序位相;コンパクト;距離空間;完備;位相群;一様空間;連続関数;分離公理;関数空間;ヒルベルト空間;位相ベクトル空間;位相解析;構造の極限ファイバー空間;多様体)
位相解析入門(位相空間;位相代数;積分論)
著者等紹介
森毅[モリツヨシ]
1928年、東京生まれ。数学者。東京大学理学部数学科を卒業。京都大学教養部で教鞭を執り、また民間の数学教育運動にも参画した。京都大学名誉教授。自由な発想による論評の鋭さから、数学者仲間には“一刀斎”と呼ばれている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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