内容説明
ブラーエ、ケプラー、ジョン・ディー、M.マイアー、コメニウス、アルチンボルド、スプランゲルら、全欧からプラハへ集まった当代屈指の知のスターに囲まれ、皇帝の蒐集熱は高じてゆく。ルネサンス的思惟では、大宇宙と小宇宙の照応のもと、神的世界から鉱物植物界までが一つの体系にあった。錬金術と化学、占星術と天文学、科学と芸術、実験と思弁―それらがいぜん同質たりえた文化と、政治的普遍主義に裏打ちされた協調の夢想に反して、過激化する新旧教勢力の間を揺れ動くルドルフ二世は、政治的敗北を重ねながら、しだいにプラハ宮城の奥深くへの自己幽閉を余儀なくされる。
目次
5 ルドルフとマニエリスム芸術
6 ルドルフとオカルト諸学
7 プラハ・マニエリスムと魔術的宇宙
8 エピローグ
著者等紹介
エヴァンズ,ロバート・J.W.[エヴァンズ,ロバートJ.W.][Evans,Robert John Weston]
1943年、イギリス・チェルトナム生まれ。ケンブリッジ大学ジーザス・カレッジ卒業。オックスフォード大学近代史欽定講座教授。近世・近代の中欧・東欧史、ウェールズ史
中野春夫[ナカノハルオ]
1957年生まれ。東京大学大学院博士課程(英文学専攻)単位取得退学。学習院大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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