ちくま学芸文庫
戦中・戦後気侭画帳

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  • サイズ 文庫判/ページ数 414p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480089243
  • NDC分類 726.1
  • Cコード C0195

内容説明

度重なる空襲警報、ゲートルに鉄兜、食糧配給、東京大空襲、玉音放送…戦時下の東京の暮らしを持ち前の洒落っ気とウィットを込めて仔細に描きだした「戦中気儘画帳」と、進駐軍、新しい風俗、物資不足…焦土から立ち上る町や人を鮮やかに活写する「戦後気儘画帳」が一冊に。池袋に住み、自宅を建物疎開で失いながらも、東京の戦中・戦後を描き残した童画家・武井武雄の「気儘画帳」、待望の文庫化。暗い時代が不思議な懐かしさを帯びて生き生きとよみがえる貴重な記録。

目次

戦中気侭画帳
戦後気侭画帳

著者等紹介

武井武雄[タケイタケオ]
1894年、長野県岡谷市生まれ。1919年、東京美術学校西洋画科卒業。「子供之友」「日本幼年」「コドモノクニ」などに絵を描き、1923年、第一童話集『お噺の卵』を刊行。初山滋、川上四郎、村山知義らと日本童画家協会を結成。一方、郷土玩具や郷土菓子を収集。紫綬褒章、勲四等旭日小綬章を受ける。大胆な構図、心躍るような妖精や小人の世界に子供のみならず大人も魅了された。1983年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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姉勤

37
総力戦の末期、日常の物資が配給となった紙を持て余すため、絵日記のように残した作品群。兵となるには年齢が行き、画家という生業のため、地元の地域の世話役的な日常。後衛でいた単発の空襲からの、連日の空襲、疎開、終戦を迎えての帰京、復興しつつ壊れていく、かつての常識と価値観。終戦後のサイレンもならない平和になって感じる空疎と、過酷な環境と死と隣り合わせだったが充足していた、かつての日々。戦後教育や自慢史観では都合が悪い、一人の日本人が描写した当時の日本と日本人が赤裸々に描かれる。自画像がナニワ金融道。2023/12/26

ヒラP@ehon.gohon

20
終戦前後を描いた、武井武雄の画録集。 日記のように描き続けた圧巻の書籍の中に、戦争中の緊張感と、それから解放された喜びを感じました。 ウクライナの人々の心に想いを馳せました。2022/04/07

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