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ちくま学芸文庫
テアイテトス―知識について

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  • サイズ 文庫判/ページ数 334p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480088185
  • NDC分類 131.3
  • Cコード C0110

内容説明

知識とは一体何か。古代ギリシアで、初めて生まれた本格的省察。ソクラテスは、幾何学の天才であった若者テアイテトスを相手に、人間の経験のあらゆる領域に及んで、知識とは何かを問う。問うのみで答えを示さないソクラテスは、「知覚」「真なる判断」「真なる判断に説明が付け加わったもの」という、テアイテトスの精神が生んだ“子どもたち”を次々と吟味し検討した後、冷酷に否定する。認識と意味に関して西洋哲学草創期にあらわれたこの論考は、今もなお、読者に哲学的思考を促し、考えるための刺激となる数々の議論と、挑戦しがいのある難問に満ちている。

目次

第1部 知識の第一定義「知覚が知識である」の提示、展開、批判
第2部 知識の第二定義「真なる判断が知識である」の提示と批判
第3部 知識の第三定義「真なる判断に説明が加わったものが知識である」の提示と批判
訳注
補注1 判断のポイント
補注2 構造化された能力
補注3 「名と名の織り合わせ」(『テアイテトス』)から「名と述語の織り合わせ」(『ソピステス』)へ

著者等紹介

プラトン[プラトン][Platon]
紀元前428/427‐348/347年。古代ギリシアの哲学者。初め詩人志望であったが、ソクラテスに出会い哲学の道を歩む。ソクラテスの裁判と刑死の後各地を遍歴して、アテナイ郊外に学園アカデメイアを創設。著作は、西洋哲学史上初めて“全集”として残る。それらは戯曲形式で書かれ、「対話篇」と称される

渡辺邦夫[ワタナベクニオ]
1954年生まれ。1982年、東京大学大学院比較文学比較文化専門課程博士課程単位取得退学。現在、茨城大学人文学部教授。古代ギリシア哲学専攻
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェルナーの日記

5
「知識とは何か」について、3つの命題が提示される。1.知覚が知識である。2.真なる判断が知識である。3.真なる判断に説明が加わったものが知識である。この3つの定義について、プロタゴラス派(万物とは人間の尺度である<人間尺度命題>)の若き有望者テアイテトスとソクラテスの問答形式で、提示・展開・批判していく。しかし、最終的には全て否定されてしまい、「知識」ついて明確な回答が得られないまま終わってしまう。続きは『ソピステス』へと連なる。本作はソクラテス(プラトン)の描く壮大な「イデア論」の導入になる著作である。2013/08/22

ありす

3
正直、一読したとき全然意味がわからなかった。何度か読み返す内に、学部時代の恩師の「多くのテキストは、仮想的に向かれて書かれており、その敵が判っていなければ読んでも得るところは少ない」という旨の言葉を思い出した。これ以前のプラトンの本は、概ね「一般的」な物の見方に対する反駁であったのに対し、この本はプロタゴラスの学説などを仮想敵としている。その、学説を相手取った「哲学書」らしさが読みにくくさせていたのだった。2009/02/22

紫暗

2
テアイテトスという人物と対話することによって知識とは何かを追求しています。助産方とか産婆法とか言われる対話形式での思索なので、他の西洋哲学書よりは多少わかりやすい気がしました。ギリシア語の言語をたとえに使っての説明があるので、そこはかなりわかりづらかったです。訳者はがんばってくれているのですが…2014/02/28

helecho

0
第一部は面白かったが、第二部からは難しかった。頭がごちゃごちゃする。後半はプラトンを読んでるというよりは訳者の著作を読んでるような感じ。2013/08/22

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