ちくま学芸文庫<br> 意識に直接与えられたものについての試論

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ちくま学芸文庫
意識に直接与えられたものについての試論

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  • サイズ 文庫判/ページ数 310p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480087058
  • NDC分類 135.4
  • Cコード C0110

内容説明

「あの苦しみはこの苦しみより大きい」、「これを欲するわたしとあれを欲するわたしとが衝突する」などと口にするとき、私たちは何を比較し、何を対立させているのか、ベルクソンは、人間の内的事象に固有の表現を、言語の限界線上に模索してゆく。感覚や情緒など互いに比較不能な純粋に質的な諸状態、それらが相互浸透する多様性、さらにその多様性が“持続”において展開する有機能組織化…。本書では、これらの考察を通じて、全く動的に再編された斬新な行為論・自由論が呈示される。『時間と自由』の通称でも知られるベルクソン第一主著の新訳。

目次

第1章 心理的諸状態の強度について(強度量と外延量;数々の深い感情;美的な感情 ほか)
第2章 意識的諸状態の多様性について―持続の観念(数的多様性と空間;空間と等質的なもの;等質的時間と具体的持続 ほか)
第3章 意識的諸状態の有機的組織化について―自由(物理的決定論;心理的決定論;自由な行為 ほか)

著者等紹介

ベルクソン,アンリ[ベルクソン,アンリ][Bergson,Henri]
1859‐1941年。パリ生まれ、フランスの哲学者。旧来の認識論の限界を超えるべく実証主義の手法を採り入れ、すべてを持続の相の下に捉え直し、直観によってこそ生きた現実が把握されるとする独自の経験論を確立した。1900‐1921年コレージュ・ド・フランス教授。第一次大戦頃より政治的発言や活動も多く、1929年にノーベル文学賞を受賞

合田正人[ゴウダマサト]
1957年生まれ。東京都立大学助教授。フランス思想史

平井靖史[ヒライヤスシ]
1971年生まれ。福岡大学常勤講師。哲学
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

松本直哉

23
純粋持続を音楽の旋律に喩えて、流れるゆえに計測も分割もできない、過去も未来もない「今ここ」の状態という説明がわかりやすかった。計測・分割して過去から未来に伸びる数直線上においた瞬間、時間は空間化されて命を失う。暦も歴史も誕生日も、私の自由を束縛する余計な属性でしかない。暦とは支配者が時間を空間化して支配するために作り出したものに過ぎない。マレーシアのプナン族は暦を持たず全員が年齢不詳で、過去への反省も未来への計画もないという。音楽のように今ここを楽しむためだけに生きることに我々も招かれている2020/06/01

hitotoseno

17
我々が漠然と抱いている、数学って実感からかけ離れてるんじゃねえ?という観念を全力で突き詰めようとしたベルクソン先生のデビュー作。時間は空間によって叙述しうるものではない、人間が抱いている誤解もここに起因する、自由の問題も人間の行為を空間に置き換えてるから生じるのだ、と極めてロジカルに説明している。フッサール然り、この時期の数学に長けた学者はあえて数学を批判し哲学へと転ずる傾向にあった。彼らの営為は、彼らが敵対したカントやライプニッツを範とし更に理数系の知恵を破茶滅茶に用いるドゥルーズへと受け継がれる。2017/01/13

zumi

15
超ラディカルな時間論と特異な自由論。まず、時間は空間化されない、つまり分割して計測することが不可能なーー例えば時計は丸の中で空間化され、六十回の刻みにより時間を表象しているが、これは時間の本質ではないーー、意識の中で流れ続ける持続的なものという時間論がある。それが、純然たる行為や運動の美しさと関わる自由論とつながる。拘束からの解放ではない。常に変動し続ける現在を現在へと結びつけ、みずからの人格の全体を表現する行為を、流れ続ける一回性こっきりの時間の中で生じさせる、その瞬間、自我は自由と絡み合う。2014/10/25

テツ

14
ベルクソンの博士論文のまとめ。日々時間に追われ一分一秒を意識しながら生きているぼくたちなのに、時間とは何なのかなど全く考えることなく過ごしている。時計の針が示しそれでわかることは時間そのものではない。科学的に数学的に時間というものについて思考を重ねても、どうやらそれについて直接触れることはできないのだろうというぼんやりとした直感。副題にある「時間と自由」という誰もが知っている概念について人間は何も知らず(おそらく)何も知らないまま種は滅びていく。人には触れられない何かがあるという事実にゾクゾクする。2023/09/25

またの名

13
ダラダラ長い題名だけど、ちっちゃく添えられた副題「時間と自由」としても有名。人間知性による空間化vs実在する不可分な持続の流れというベルクソン哲学の基本軸が提出された本書でも、理数科学の知見を吟味しつつシンプルな言葉で語る姿勢は既に同じ。科学的知性が分析し構築した方程式と法則によって因果的に把握された世界をニーチェと同じように批判しながらも、ロジックと論文的体裁をきちんと維持して記述するのはハデじゃないが健全で誠実。意見や観念は頭の中にカラフルかつ複雑にあるのに言葉にすると違うと感じる人は、是非読むべき。2015/03/02

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