ちくま学芸文庫<br> ユダヤ戦記〈2〉

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ちくま学芸文庫
ユダヤ戦記〈2〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 394p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480086921
  • NDC分類 228.5
  • Cコード C0122

内容説明

紀元66‐70年、パレスチナのユダヤ人たちはローマ帝国と戦った。だが、彼らにとってこの戦争の結末ほど悲劇的なものはなかった。聖性が宿ると信じられた都エルサレムと神殿を失ったにもかかわらず、彼らの神は沈黙したままだったからである。神の沈黙は彼らに神の再解釈を迫り、以後、ユダヤ人たちの運命は大きく変わった。2000年にわたる流浪の始まりとなったのだ。この戦争を克明に記録した本書は、古代キリスト教以来、現代に至るまで西欧社会の必読書であり、イエスの神性を保証するプルーフテクストとして機能してきた。第2巻は、ヨセフスが捕虜になり、ユダヤの民の不安と絶望の日々。

目次

ウェスパシアノスの登場
ウェスパシアノスのガリラヤ侵攻はじまる
ヨタパタの攻防戦―ヨセポス、捕虜となる
ウェスパシアノスの進撃つづく
ウェスパシアノス、ガリラヤを平定する
エルサレムの内部抗争
イドメヤ人の新規参入
ネロン帝の死、パレスチナの形勢、ローマの内乱
ウェスパシアノス、軍隊により皇帝に擁立される
ウェスパシアノス、ローマへ向かい、ティトスをエルサレムへ送り込む〔ほか〕

著者等紹介

ヨセフス,フラウィウス[ヨセフス,フラウィウス][Josephus,Flavius]
37‐100年頃。ユダヤの歴史家。エルサレムの名門に生まれるが、66年から70年にかけての対ローマのユダヤ戦争に、ユダヤの指揮官の一人として参戦する。その敗戦とともに、ローマ皇帝となったウェスパシアノスとその子ティトスの厚遇を受けてローマに身を移し、『ユダヤ戦記』と『ユダヤ古代誌』を著す

秦剛平[ハタゴウヘイ]
1942年生まれ。現在、多摩美術大学教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

刳森伸一

3
第2巻は、ウェスパシアノスとその息子ティトスによるユダヤ侵攻とユダヤの内紛。ユダヤの内紛があまりに悲惨で、ローマ側の行動は目立たない。ヨセフスの筆には誇張もあると思うのだが、それにしてもユダヤ側の行動は酷すぎる。そして、ヨセフスが同族をこれほどひどく書く理由はなんだったのか良く分からない。2015/11/18

本とフルート

2
(この数には途方もない誇張が認められる)という訳注を挟まれてはいるものの、ティトス率いるローマ軍に包囲されたエルサレムの惨状は目を覆うばかり。略奪、拷問、飢餓、ありとあらゆる惨劇がユダヤ人たちを襲う。歴史では「エルサレムは陥落」くらいで収まってしまいそうなこの出来事の裏にも、これだけの悲劇があったのだと思うと、戦慄する。2021/02/20

Koning

2
ウェスパシアヌスと第十軍団とガリラヤ戦うヨセフスさん。俺格好良い!という感じが満載ですが、話半分に読むということを(ry。ティトスの格好良さもアレすぎますが。そういうネタはさておき、ローマの攻城戦とゼロータイのテロの嵐はなにやら現代のアレを思い出します。2012/07/05

1
ティトゥスの活躍が勇ましい。彼の後の皇帝ドミティアヌスが元老院に評判が悪いからか、頗るカッコよく描写されている。 ウェスパシアヌスの皇帝即位を預言するヨセポス ユダヤ人の投降を勧める著者。投石で死亡の誤報が城内の母親を悲しませるも、復帰して投稿の勧めを続けるヨセポス ユダヤ人同士の自滅の様が酷い。遺体を埋葬する者も殺すし、ローマ側のアラブやシリアなどの外人傭兵も凄惨。ローマ側に投降してきたユダヤ人が財宝を腹に隠すと知るや否や、投降したユダヤ人をとっ捕まえて、腹を切る。怒るティトゥス2022/03/20

platoon

0
延々と続くクズの自己弁護2013/06/02

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