内容説明
紀元66‐70年、パレスチナのユダヤ人たちはローマ帝国と戦った。だが、彼らにとってこの戦争の結末ほど悲劇的なものはなかった。聖性が宿ると信じられた都エルサレムと神殿を失ったにもかかわらず、彼らの神は沈黙したままだったからである。神の沈黙は彼らに神の再解釈を迫り、以後、ユダヤ人たちの運命は大きく変わった。2000年にわたる流浪の始まりとなったのだ。この戦争を克明に記録した本書は、古代キリスト教以来、現代に至るまで西欧社会の必読書であり、イエスの神性を保証するプルーフテクストとして機能してきた。第2巻は、ヨセフスが捕虜になり、ユダヤの民の不安と絶望の日々。
目次
ウェスパシアノスの登場
ウェスパシアノスのガリラヤ侵攻はじまる
ヨタパタの攻防戦―ヨセポス、捕虜となる
ウェスパシアノスの進撃つづく
ウェスパシアノス、ガリラヤを平定する
エルサレムの内部抗争
イドメヤ人の新規参入
ネロン帝の死、パレスチナの形勢、ローマの内乱
ウェスパシアノス、軍隊により皇帝に擁立される
ウェスパシアノス、ローマへ向かい、ティトスをエルサレムへ送り込む〔ほか〕
著者等紹介
ヨセフス,フラウィウス[ヨセフス,フラウィウス][Josephus,Flavius]
37‐100年頃。ユダヤの歴史家。エルサレムの名門に生まれるが、66年から70年にかけての対ローマのユダヤ戦争に、ユダヤの指揮官の一人として参戦する。その敗戦とともに、ローマ皇帝となったウェスパシアノスとその子ティトスの厚遇を受けてローマに身を移し、『ユダヤ戦記』と『ユダヤ古代誌』を著す
秦剛平[ハタゴウヘイ]
1942年生まれ。現在、多摩美術大学教授
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感想・レビュー
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