内容説明
フランス・ノルマンディーのスリジー=ラ=サルで行なわれた「ニーチェは、今日?」というテーマの討論会の記録。現行の政治体制や制度に対する有効な“対抗=運動”として、「闘争と戦略の新しい行動の再創造」の必要性が痛感されるなか、スリリングな読解と白熱した討論が展開される。クロソウスキーの“陰謀”、リオタールの“メタモルフォーズ”、ドゥルーズの“脱領土化”。とりわけデリダの発表「尖鋭筆鋒の問題」は、統一的なニーチェ像やニーチェ思想の統一的解釈ではなく、新しいテクストとの関わり方、いわゆる「脱構築的読解」の見事な実演である。詳細な註と解説を付す。
目次
悪循環(ピエール・クロソウスキー)
回帰と資本についてのノート(ジャン=フランソワ・リオタール)
ノマドの思考(ジル・ドゥルーズ)
尖鋭筆鋒の問題(ジャック・デリダ)
著者等紹介
林好雄[ハヤシヨシオ]
1952年生まれ。東京大学仏文科卒業。駿河台大学助教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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