ちくま学芸文庫<br> 幻想録

ちくま学芸文庫
幻想録

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  • サイズ 文庫判/ページ数 511p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480086624
  • NDC分類 934
  • Cコード C0198

内容説明

20世紀最大の詩人のひとりW.B.イェイツは、千変万化する現象界に目を注ぐ一方、その奥に時空を超えて存在する神秘な世界を垣間見、心の二元性に逢着し、言い知れぬ苦悩を味わった。そして、彼自身の秘教的思想を披瀝する『幻想録』の体系構築を行なう。それは、生死を繰り返す人間の魂の変貌を、盈虚する月の28の相になぞらえ、「大車輪」のなかに位置する28の顕現体として動的に捉えると同時に、人間の歴史の流れをも、キリスト教文明の終わりを予期するなかで、「歴史の円錐」の動きとして把握する。イェイツの芸術、思想の真髄。

目次

エズラ・パウンドにあてて
マイケル・ロバーツとその友人の物語―彼の弟子による記録抄
月の諸相
第1編 大車輪
第2編 象徴の完成
第3編 審判に臨む魂
第4編 古代人の大年
第5編 鳩か白鳥か
周期の終末
万霊節の夜―一つのエピローグ

著者等紹介

イェイツ,ウィリアム・バトラー[イェイツ,ウィリアムバトラー][Yeats,William Butler]
1865‐1939.ダブリン生まれ。アイルランドの詩人、劇作家、批評家。象徴的、幻想的な抒情詩によって高い評価と名声を得、また、アイルランド文芸劇場創設に尽力するなど、演劇の世界でも輝かしい足跡を残した。1923年にノーベル文学賞を受賞し、20世紀最大の詩人のひとりと目される

島津彬郎[シマズアキラ]
本名・島津昭。広島県生まれ。京都大学大学院修了。現在、明治大学名誉教授、日本イェイツ協会会員
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感想・レビュー

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antoinette

1
中盤、「大車輪」からは意味不明すぎてつらかった……。普通の宗教や哲学の知識じゃ対応できない。意地で飛ばし読みしたら、話題は芸術を中心に多岐に渡っていて、ところどころ面白い記述はあったけど。神秘主義の用語(?)にある程度通じていたらもう少しまともな理解ができるのかな。本気で理解したい人は、「大車輪」で紹介される概念を熟読して完全に頭に入れてから先に進まないと、かなり無益な読書になると思う。2013/03/31

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