内容説明
現代思想に計り知れない影響を与え続けているハイデッガーの『存在と時間』。しかし、難解をもって知られるこの書を読み解くのは並大抵のことではない。本書は、綿密かつ複雑な哲学概念で構成されている『存在と時間』を、「存在への問い」というひとつの方向に向けて整理し、全83節のハイブラウな哲学論議を、学問的水準を保ちつつ、くだけた筆に乗せてその思考の筋道を解き明かす。ごく普通の言葉と経験を携えて『存在と時間』に立ち向かおうとする読者の好伴侶。『存在と時間』を初めて読む人や、これまでに挫折したことのある人も、本書によって、しかと理解できたと実感できるだろう。
目次
第1章 『存在と時間』の概要と背景
第2章 ハイデッガーの序説―第1節‐第8節
第3章 実存論的分析論1 世界―第9節‐第27節
第4章 実存論的分析論2 了解―第25節‐第38節
第5章 配慮・実在性・真理―第39節‐第44節
第6章 死―第45節‐第53節
第7章 本来的実存―第54節‐第60節
第8章 時間―第61節‐第71節
第9章 歴史―第72節‐第83節
著者等紹介
ゲルヴェン,マイケル[Gelven,Michael]
1937年、ミズーリ州生まれ。ワシントン大学で博士号取得。ノーザン・イリノイ大学哲学科主任教授。著書に『真理と実存』(Truth and Existence 1990年)『精神と実存』(Spirit and Existence 1990年)『戦争と実存』(War and Existence 1994年)の三部作の他に、カントやニーチェの研究、哲学的自我論、文芸評論など多彩な仕事を展開
長谷川西涯[ハセガワセイガイ]
1937年東京出身。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。東京水産大学名誉教授。主要論文に「自明性論集I~V」(東京水産大学論集)他
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