内容説明
14のヨーロッパ系言語と中国語、日本語を、ほとんど自国を出ることなく、純粋に学習という形で身につけてしまった女性の外国語習得術。25年間に16ヵ国語を身につけていく過程と秘訣をつつみ隠さず公開してくれるこの本は、語学の習得にあたって挫折しがちなわたしたちを、必ず目的の外国語は身につけられるという楽天主義に感染させてくれます。通訳者、翻訳者の入門書としても好適。
目次
ことばとは何か
外国語を学習するのは何のためか?なぜ、他のものではなく外国語を学習するのか?外国語学習に最も適した時期はいつか?
何語を学習したらよいか?
いかにして外国語を身につけるか
この本はどんな人に向いていて、どんな人に向いていないか
外国語学習法の歩み
読むことから始めよう
なぜ読むのか?何を読むべきか?
では、どんな風に読めば最も効果的か?
読み方と発音〔ほか〕
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
430
著者のロンブ・カトーという名前は、これまでに米原万里さんのエッセイなどで度々目にしていたのだが、名前の感じから私はてっきり日系の男性かと思っていた。ところが実際はハンガリー人の女性であった。この人はなんと5か国語の同時通訳者、10か国語の通訳者、16か国語の翻訳者である。多くは欧米の言語であるが、中国語と日本語といった異質なものも含まれている。そもそもハンガリー語自身が欧米諸語の中では異質なのだが。しかも、それらの外国語の習得は、本を頼りにほとんど独学で行ったようだ。そんな彼女の外国語学習法ー耳を傾ける⇒2021/07/28
AKIKO-WILL
58
語学学習のモチベーションアップのために読みましたが、案外難解で自分のアタマではなかなか消化できない部分もありました。ロシア通訳者であり、エッセイストの米原万里さんが訳したこの本。ロンブカトーさんって女性だったんですね。ハンガリー出身の彼女が16ヶ国語を習得したハウツー本ですが、読んでいて凄いです。留学したのではなく独学で学ぶ彼女。語学学習は、やはり短期間集中と基礎をしっかりすること。この本で書き留めた所は、「詩人ゲーテはある時言った。外国語を知らぬ者は、自国語を全く知らない」なるほど。2016/05/25
ケディーボーイ
39
いわゆるハウツー本ではないので、これを読んで効率的に外国語が学べるという感じではない。 ひたすらに地道にやってくこと、かつ楽しむことが大切なんだなぁと実感。2024/04/17
おさむ
35
米原万里さんが唯一残した翻訳書というので、古本屋で購入して新幹線で読了。25年間で日本語をふくむ16の言語を身につけたという通訳者の本です。題名のようなハウトゥーは18章のみで、その他の章は外国語を学ぶコツや心得、通訳業の苦労やこぼれ話。結局は、週2、3回、本を読み、なるべく辞書は使わずに前後の文脈で類推して語彙を増やしていき成功体験を重ねるオーソドックスな手法だと言います。失敗も大きな糧になるので大切だそうです。外国語学習の結果は、消費された時間+関心度÷羞恥心という方程式は、思わず首肯しました笑。2018/05/05
KAZOO
35
これを書いた人はハンガリーの人なのですね。それをまた語学の達者な米原さんが訳しておられるので、興味を持ちました。一度も海外へ出たことがない人がいかにして16ヶ国語をマスターしたのかということが詳しくきちんと書かれています。今はやりのノウハウ本とはちょっと違う感じがしました。好感が持てます。ただやはりそれだけマスターするには最終的には何事も忍耐力と持続力が必要なのでしょうね。2014/08/27