内容説明
1960年代のある美しい朝のピガール広場、ドイツ兵と娼婦との間に生まれた金髪の少年が泉の水で象を洗う光景に著者は眼をうばわれる。時は流れ、モンマルトルの一角でバーを経営するかつての少年との再会を果たしたのも束の間…哀切きわまりない終幕が忘れがたい感銘を残す、鬼才シュヴァリエ畢生の大作の完結篇。下巻は60年代から80年代まで。歓楽の街には犯罪と暴力の影が広がり、古きよき時代の風情はしだいにうすれ、街は黄昏の光の中に沈んでゆく。
目次
第3部 歓楽のバランスシート(歓楽の背景;歓楽)
第4部 バルベスの雰囲気の中で(回顧;ラ・シャペルの最近の姿;グット=ドールの誕生;「熱血の時代」;60年代以降;スブーラの廃墟)
-
- 和書
- 日米通商摩擦の研究