内容説明
第二次世界大戦勃発、ナチ占領下のパリの「暗黒の夜」にもモンマルトルには歓楽の火が燃え続ける―比類ない歴史的想像力と文学的教養で社会史の革新をめざした鬼才シュヴァリエが、世界に冠たる愛の都モンマルトルの盛衰を描いた地域限定史の記念碑的大著。豊富な資料と丹念な調査にもとづく、小説以上にスリリングで興味深い実際の出来事の数々を詩情あふれるタッチで描く。上巻は、独軍占領下の時代からパリ解放、戦後の混乱期を経て大きな変貌をとげる60年代まで。
目次
第1部 独軍占領時代(数ある情報源のなかから;暗黒の夜;夜の灯;占領末期)
第2部 再会―1945年から60年代まで(パリ解放とそれに続く日々;明かりのモンマルトル―ピガール;ブールヴァールの夜;新参者たち)