ちくま学芸文庫<br> 古代芸術と祭式

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ちくま学芸文庫
古代芸術と祭式

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  • サイズ 文庫判/ページ数 239,/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480083753
  • NDC分類 702.03
  • Cコード C0170

内容説明

原始芸術の萌芽は古代の祭祀の中にある。周期的に催される祭りに、人々は「集団的情緒」を共有し、そこに美を見出した。ギリシアを中心に、東西の祭式と古代美術、考古学、古代社会と宗教との関係を丹念にひもときながら、祭式から芸術への移行過程を探る。芸術の起原を解き明かした古典的名著。

目次

第1章 芸術と祭祀
第2章 原始祭式 無言所作踊り
第3章 季節祭式 春祭り
第4章 ギリシアの春祭り
第5章 祭式より芸術への移行 ドローメノン(「行事」)とドラーマ
第6章 ギリシア彫刻 パナテーナイア彫刻帯とアポルロー・ベルヴェデーレ
第7章 祭式と芸術と人生

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しゅん

18
これは名著。ギリシアを中心とする古代文化の研究者が世界至る所の祭りや原始的なパントマイムを調査することで祭式から劇が生まれる連続性を論じ、その移行過程に起きたまじないへの信仰の失墜から芸術の本質を明らかにせんとする。ダイナミックかつ繊細な論述に、100年前に発表された書物とは思えない新鮮さを感じる。白眉はプラトンの芸術=自然模倣説を祭式が「感情の模倣」であったことから反駁する一章とギリシア悲劇の形式の不自然さを祭式との関連によって鮮やかに説明する五章。思考のスケールの大きさにめまいがした。2018/02/26

黒い森会長

3
1913年刊。ギリシア悲劇の上演時の謎。何故大祭の時だけ上演されるのか。なぜ神像が劇場に運び込まれるのか。こうして祭式と演劇の関係が調査され、演劇が独立したとき、祭式は「神話」となり、彫像を生み出す。ギリシアを中心とした、芸術の起源を論じる。最後の7章の「祭式と芸術と人生」はこの時代の、時代性を感じるエッセイだった。また、メーテルリンクが読みたくなる。2020/09/09

べっちゃん

2
3回目の再読でようやく目からウロコです。現代アートにおけるわれわれの取るべき態度が、その芸術の根源である祭式から検討をしてみることで、大変よく理解できます。西田哲学やダントー、ヨーゼフ・ボイスに通ずるものでもありますし、「世界の名著」たる所以が分かりました。かなりおススメです。2010/07/05

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