ちくま学芸文庫<br> 人間の本性について

ちくま学芸文庫
人間の本性について

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  • サイズ 文庫判/ページ数 410p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480083357
  • NDC分類 361.7
  • Cコード C0145

内容説明

60年代なかば、生態学と進化論の境界領域のなかから新しい流れが形成された。その結晶の一つがウィルソンの大著『社会生物学』であり、R.ドーキンスの『利己的な遺伝子』だった。生物界の社会現象を総合的に分析する斬新な手法で、人間とは何かを究明しようとしたのが本書である。英米の生物・動物学界を震撼させた、1979年度ピュリッツァー賞受賞作。

目次

第1章 ジレンマ
第2章 遺伝
第3章 発達の過程
第4章 社会進化と人間の本性
第5章 攻撃行動
第6章 性
第7章 利他主義
第8章 宗教
第9章 希望

著者等紹介

ウィルソン,エドワード・O[ウィルソン,エドワードO][Wilson,Edward O.]
1929年生まれ。アラバマ大学卒業。現在ハーバード大学教授。アリから人間まで、生物社会の進化を追求し続けている

岸由二[キシユウジ]
1947年生まれ。横浜市立大学卒業。慶応大学生物学教室教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

柿の種

7
人間の本性について/エドワード・O・ウイルソン これほど多くを教えられた本はない。もともと人間とは何かという問いを自分に課せていたので、私の疑問を十分満たしてくれた本であった。わたくしは無学なのでひたすら人間とは何者かを知るために本を読み続けていた。その問いの答えをこの本からはっきりと教えられた。人間の不思議さは昔の人類も持っていたと思われる、まわりを見回しても人類は他の生物よりかなりかけ離れていたので、人類は特別な存在で例えるなら神に最も近い存在なのではないかと、2024/01/04

赤い熊熊

6
ヒトの行動の遺伝的特性について書かれた本。氏か育ちか論争で場違いな難癖をつけられることが多いけれど、ウィルソンの目指していることは、ヒトに生来備わっている本性を理解し、行動を良い方向にコントロールすることである。宗教に代わって生物学に基づいた道徳の再構築が必要であることは、原著出版からずいぶん経った現在もなお課題であるように思う。2013/12/18

Nepenthes

5
結構前に読んだ本。昆虫学、社会生物学を扱う著者がその観点と理論を持って人間とその社会を分析している。非常に興味深い内容で素晴らしく、客観と主観のバランスが良いと感じました。説明も論も丁寧できちんと心が込められています、一読の価値がある名著ではないでしょうか。2024/01/02

Yuichiro Komiya

5
ピューリッツアー賞を受賞した社会生物学の本。人間の本性を生物学的視点から解説する。単に人間の本能の説明のみならず、動物の行動と比較して説明しているのがわかりやすく面白い。人の心の働きを生物学的観点から説明する4章、人の攻撃行動を他の動物のそれと比較分析する5章、利他主義に関して、社会性昆虫のそれと比較しながら説明する7章は必見。2011/09/07

おぎん

2
遺伝子や動物の習性などから考察を加えて様々な人の行動を研究した本。読みにくいがなかなか興味深い。2011/06/08

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