ちくま学芸文庫<br> 中国の赤い星〈上〉

ちくま学芸文庫
中国の赤い星〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 409p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480081926
  • NDC分類 222.07
  • Cコード C0122

内容説明

1936年、若き毛沢東にひきいられた中国紅軍は、1年にわたる長征を終えたばかりだった。この時スノーは、外国人ジャーナリストとしてただ一人中国北西部の紅区に入り、4カ月間かれらと生活を共にし対話した。新しい中国を築こうとする人びとのありのままの姿を行き届いた理解にもとづいて記録した本書は、指導者から無名の少年まで、かれらの言葉と行為を世界にはじめて紹介するものとなった。上巻でスノーは、封鎖を越えて赤い首都保安にたどり着き、毛沢東に会う。時間をかけた会見記はそのまま毛の半生の自伝となっている。また、次つぎと登場する人物たちの描写は、いまも新鮮さを失っていない。

目次

赤い中国を訪ねて
赤都への道
保安
ある共産主義者の来歴
長征〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

よし

3
中国共産党の機関紙かと思うほどの露骨な共産党礼賛が並ぶ。「生きて帰ってきた者がいない」と言われる共産党支配地域から「生還」したジャーナリストが書いたものだから当然といえば当然か。信憑性の面に非常に疑問が残るが、情報が乏しかった当時において共産党の内情を知る上で貴重な資料だったのだろう。2014/01/16

林克也

2
毛沢東って、いったい何だったんだろう? 当時、この本が出版されたことによって、世界の中国への対応・見方が変わったんだろうな、とは思う。いい悪いは別として、その結果としての今の習近平の中国があるんだろうが。2020/05/29

Jiemon

1
1936年中国西北部を支配する共産党の中心にあって毛沢東や周恩来が非常に質素な生活をしていた事がわかる。(主な贅沢品は一張の蚊帳と記載)長征を経て西北部に支持基盤を得た理由として、この地方の農民は収入の54%を地租と付加税に払わなければならず、その他の税金がさらに20%あったとの事。それ故赤い星が現れた時数千の人々が起ち上り、これを希望と自由の象徴として歓迎した。労働者にとっては生活がどの様に原始的であっても健康と肉体訓練と清潔な山の空気が保証され、自由、尊厳、希望があって発展の余地が与えられていた。2017/06/14

コカブ

1
1936年に米国人ジャーナリストの著者が中国西北の共産党支配地域を訪れ、毛沢東をはじめとした共産党メンバーに取材をした。その時のルポルタージュ。本書は1968年に出版したものを翻訳している。紹介状を持って国民党支配地域の西安から共産党支持者に連れられて、共産党支配地域に潜入する。ここはちょっとわくわくするが、その後は共産党礼賛が続く。当時は飢饉もあったらしく、地主層を基盤とする国民党が非難されるのも仕方ないと思う。上巻では共産党の歩みも語られ、その中で長征も触れられているのが次のポイントだろうか。2015/07/12

イカ男

0
文章がいい、訳も平易で読みやすかったので読了できた。さっそく下巻に取りかかります。2013/02/09

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