内容説明
昭和11年(1936)年、吉田茂は駐英大使に任ぜられた。折りしも、日独伊防共協定の締結(1936年)、日中戦争の勃発(1937年)によって対米英関係の緊張が最も高まった時期である。外交という手段によって、何とか米英との戦争突入を回避しようとする吉田の努力もむなしく、破滅への道をひた走る日本。炯眼にもこの戦争の無謀を予測していた吉田は、天皇に戦争終結を直言した。いわゆる「近衛上奏文」に関係した廉で憲兵隊に拘束を余儀なくされてしまった。そして、昭和20年(1945)年の終戦とともに外相に就任、いよいよ激動の戦後政治が幕を開ける。
目次
駐英大使
開戦まで
和平工作
外務大臣