出版社内容情報
世界の趨勢をここから占う!
ホルムズ海峡、ガザ地区、イランと核問題、イスラーム過激派
複雑に絡み合う利害と構造――
ホルムズ海峡、ガザ地区、イランなど、中東では今も争いが続いている。なぜいつまでも終わらないのか? 武装勢力、周辺国、域外大国、様々なプレイヤーが錯綜し、他国を軍事力でねじ伏せることはできても、新しい政治秩序を構築することには繰り返し失敗してきた。
イラン、イスラエル、アメリカ、イスラーム過激派の動きから、いま日本がどう対峙すべきかまで、気鋭の研究者が「世界で最も紛争が多い地域」で、あまりにも複雑に絡み合う利害と構造を読み解く。
【目次】
序章 中東ではなぜ戦争が終わらないのか?
1 中東の終わらない戦争
2 軍事力にできること、できないこと
3 軍事的勝利と政治的解決の違い
4 国家が戦場になるとき
5 戦争に勝っても平和が訪れないのはなぜか?
6 本書の構成
第1章 「終わらない戦争」を生む四つの構造
1 中東という「終わらない戦場」
2 主権の揺らぎと統治の脆弱性
3 共有されない規範と競合する正統性
4 有効な地域制度の不在
5 域外大国の介入
6 四つの要因が作り出す悪循環
第2章 イスラエル――「要塞国家」の終わらない戦争
1 「強さ」と「不安」を併せ持つ「要塞国家」
2 「ベングリオン・ドクトリン」――小国が生き残るための「攻撃的防衛」
3 六日間戦争と「勝利の逆説」
4 ガザ――撤退後も続く管理と戦争
5 レバノン――ヒズボラとのあいだの不安定な相互抑止
6 イラン――遠方の脅威に対する「戦争と戦争の間の軍事行動」
7 攻撃的防衛から防御の重視へ
8 なぜ軍事的優位は平和をもたらさないのか?
第3章 イラン――イスラーム体制の「未完の革命」
1 「革命国家」としてのイラン
2 下ろせない旗――反米・反イスラエルの論理
3 「聖なる防衛」の記憶
4 戦力の非対称性――通常戦争を避ける戦略
5 核開発――「持たない抑止」の危うさ
6 ミサイル・ドローン開発―― 空軍能力の不足を補う「分散型抑止」
7 革命の輸出――「抵抗の枢軸」はいかに作られたか?
8 「未完の革命」の逆説
第4章 アメリカ――軍事力への過信とその逆説
1 戦争の当事者となったアメリカ
2 石油――世界市場への流れを守る
3 イスラエル――同盟を超えた「運命共同体」
4 湾岸戦争――「成功」が加速した外交の軍事化
5 9・11とイラク戦争――「体制転換」という幻想
6 終わらない「対テロ戦争」――暗殺の制度化
7 「撤退」の時代――制度化される軍事的関与
8 強すぎる軍事力の罠
第5章 シリアとイエメン――国家が戦場になるとき
1 国家が戦場になるとき
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