出版社内容情報
イスラーム神秘主義の歴史
南アジアで花開いたスーフィーたちのペルシア文化とは
広大なインド亜大陸の一三世紀から一七世紀の思想史は複雑である。インドとパキスタンの分離独立など政治的な影響から、いまの南アジアは、イスラームとヒンドゥーという宗教アイデンティティーに依拠して、解説されることが多い。けれども言語に注目して歴史を概観すると、従来と異なる景色も見えてくる。本書は、西アジア、中央アジア、南アジアの文化的共通言語として一八世紀まで機能した「近世ペルシア語文献」から、ムガル帝国で花開いたスーフィーたちの神秘主義思想と、ペルシア文化を概説する。
【目次】
第一部 デリー・スルターン朝時代(一二〇六年~一五二六年)
第一章 デリー拠点の教団――チシュティー教団(ラージャスターン~パンジャーブ~デリー)
第二章 地方拠点の教団――スフラワルディー教団(パンジャーブ)、クブラウィー教団(カシミール)、フェルドゥスィー教団(ビハール)
第三章 スーフィーとヒンドゥー神秘主義者の思想的交流Ⅰ
第二部 ムガル帝国時代(一五二六年~一七世紀半ば)
第四章 イラン高原からの影響――救世主運動とオカルト科学
第五章 古参教団と新興教団――チシュティー教団(続)、カーディリー教団、ナクシュバンディー教団
第六章 スーフィーとヒンドゥー神秘主義者の思想的交流Ⅱ
第七章 「万人の平和」と神の宗教――アクバル皇帝(一五四二年~一六〇五年)の時代
第八章 『二つの大洋の合流』



