ちくま新書<br> 単身高齢者のリアル―老後ひとりの住宅問題

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単身高齢者のリアル―老後ひとりの住宅問題

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  • サイズ 新書判/ページ数 224p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480077394
  • NDC分類 365.3
  • Cコード C0236

出版社内容情報

こんなに難しい「最期の居場所」

老後ひとりになって初めて気づく、あまりにも冷酷な現実



貯蓄があっても賃貸に入居できない? 持ち家でも安泰とは言えない? 8日以上発見されない「孤立死」は年間2万件超。老後ひとりの「最期の居場所」をみつけるのは、こんなにも難しい。一人でも孤立せず生活を続けるためには、どうすればよいのか。不動産業界や民間団体によるさまざまな取り組みを紹介するとともに、日本の市場化された住宅システムの問題点を徹底検証。ライフコースや家族のかたちが多様化し、孤独死予備軍が急増する今、単身高齢者の住まいを保障する社会の仕組みを考える。


【目次】

はじめに

「あの人、家でひとり、死んどったらしい」/なぜケアとしての住宅政策が必要なのか/「独り」ではない最期を迎えるためには



第一章 孤独死の現場から

「変な匂いがする」/すぐそこにある孤独死/増える「よくわからない死」/孤独死を嫌う不動産業界/家族の変化、「自助」の限界/セルフネグレクトという問題/ごみ屋敷問題が意味するもの──社会保障制度の死角/家族の代替機能をいかに担保するのか



第二章 どこで最期を迎えるか──高齢者の住宅問題

持ち家神話の崩壊/乏しい日本の公的住宅政策/市場から排除される高齢者/民間賃貸住宅を活用した高齢者住宅施策/賃貸住宅に暮らす高齢者/不動産管理会社から見た孤独死の現状/孤独死が発生したら──事後処理の流れ/住宅政策、量から質への方向転換/住宅確保要配慮者と空き家/住宅セーフティネット法でどう変わるか



第三章 単身化する日本──住宅難民予備軍の実態

変化するライフコース──「住宅すごろく」の崩壊/女は三界に家なし?──女性の住まいをめぐって/見えにくい中高年単身者の貧困/非正規シングルが利用できる住宅政策がない/非正規労働者の居住貧困/氷河期世代の居住貧困のリアル/増加する貧困な離別母子世帯/母子世帯の居住貧困/中高年シングル女性の住生活実態/単身化する日本の住宅政策



第四章 不動産会社による居住支援──「隙間のケア」をどうするか

「隙間のケア」をどう保障するか/自ら集住の仕組みをつくる/空き家の増加と集住のカジュアル化/ターゲット層の拡大/高齢者のシェアハウスニーズ/六〇代以上シングル女性のためのシェアハウス/外国人と暮らすという選択/多世代で暮らすという選択/不動産会社の高齢者向け住宅サービス/不動産会社が入居者の生活サポートを行う事例/センサーではなく人間による支援とは/臨終までかかわり続ける/空き家の増加と不動産市場の変化



第五章 家で安心して最期を迎えるために必要なこと

どの死が許されないのか/韓国の孤独死実態/公営葬儀という取り組み/孤立を支える支援/持ち家か賃貸住宅か──高齢期を幸せに暮らすには/民生委員に相談してみる/低料金の見守りサービスを利用する/非血縁で暮らす仕組みの必要性/家で安心して最期を迎えるために必要なこと



おわりに

マジョリティ化する単身世帯/一住宅一家族モデルを問いなおす/「許されない死」を防ぐための住宅政策



参考文献

あとがき

内容説明

貯蓄があっても賃貸に入居できない?持ち家でも安泰とは言えない?八日以上発見されない「孤立死」二万件超。老後ひとりの「最期の居場所」をみつけるのは、こんなにも難しい。一人でも孤立せず生活を続けるには、どうすればよいのか。不動産業界や民間団体によるさまざまな取り組みを紹介するとともに、市場化された日本の住宅システムの問題点を徹底検証。ライフコースや家族のかたちが多様化し、孤独死予備軍が急増する今、単身高齢者の住まいを保障する社会の仕組みを考える。

目次

第一章 孤独死の現場から(「変な匂いがする」;すぐそこにある孤独死 ほか)
第二章 どこで最期を迎えるか―高齢者の住宅問題(持ち家神話の崩壊;乏しい日本の公的住宅政策 ほか)
第三章 単身化する日本―住宅難民予備軍の実態(変化するライフコース―「住宅すごろく」の崩壊;女は三界に家なし?―女性の住まいをめぐって ほか)
第四章 不動産会社による居住支援―「隙間のケア」をどうするか(「隙間のケア」をどう保障するか;自ら集住の仕組みをつくる ほか)
第五章 家で安心して最期を迎えるために必要なこと(どの死が許されないのか;韓国の孤独死実態 ほか)

著者等紹介

葛西リサ[クズニシリサ]
1975年大阪府生まれ。追手門学院大学地域創造学部教授。神戸大学大学院自然科学研究科修了。学術博士。ひとり親世帯、DV被害者、セクシュアルマイノリティの住生活問題を専門とする。都市住宅学会研究奨励賞(2009年)、住総研研究選奨(2016・2025年)、都市住宅学会研究論文賞(2019年)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

よっち

23
貯蓄があっても賃貸に入居できず、持ち家でも安泰とは言えない。単身高齢者急増と「老後ひとり」の住宅問題を正面から扱った問題を提起する1冊。死後8日以上発見されない孤立死が年間2万件超という衝撃的事実を起点に、更生保護施設での経験から狭小ワンルームで孤独死を恐れる人々のささやかな工夫、身寄りなしを理由に貸し渋られる中高年単身者といった事例を取り上げ、氷河期世代の老後不安、セルフネグレクトや地域孤立の連鎖といった課題を整理しして、居住支援の重要性を説く内容には誰でも起こりうることでいろいろと考えさせられました。2026/05/16

みじんこ

9
「老後ひとりの住宅問題」の方が適するタイトルだった。公営住宅/民間の賃貸住宅の差や戦後日本の持ち家重視の影響等、なぜ今の住宅政策が現代社会に適応できていないのかがよく分かった。貯蓄があっても高齢ゆえに貸し渋りが起きる例もあり、他人事ではない。NPOセンターの支援や固定電話を活用した岩手県の取り組み、ゆるやかな集住サービス(シェアハウス)等、様々な実例は事業者や行政にとって参考になると思う。終盤のLGBTQの住宅問題も含め、「誰とどこで住むかは自分が決める」との著者の意見に同感。血の通った住宅政策も必要だ。2026/04/28

coldsurgeon

6
単身高齢者をはじめとする居住困難者が多くいて、生活のしずらさが増している。住宅政策の無策が、多くの住宅確保用配慮者を生み出している。それに対して、政府や政策立案者はどのような住宅政策を展開していくべきあ考えなくてはいけない。現実的な動きとして、民間企業が居住支援に参入している地域もある。高齢者だけではなく、単身女性やLGBLT+の人たちの居住も、住まいの選択肢がないらしい。1990年以降の課題の先送りの結果だと思うのだが、いつの世代が解決できるのか。2026/06/04

おっきぃ

3
自身が単身高齢者になって孤独死する未来が待っているので、切実な思いで読んだ。どうしてそうなるのが歴史的な経緯があり構造的な問題であることがわかると同時に、仕方なくなのだろうけど、民間でそういった人たちも受け入れる商売があることはまだ救い。2026/05/19

ウェステージ

3
自身の今後を考えるのにもだいぶ参考になった。単身高齢者が住居を確保する上で、持ち家は賃貸より「いくらかマシ」という程度で課題は多い。様々な形のシェアハウスの取り組みは興味深かった。国の政策は鈍足な上に的外れなこともある。避けがたい孤独死に怯えるのでなく、充実した生前を過ごすために自分がどう動くべきか。2026/05/23

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