ちくま新書<br> 資本主義はなぜ限界なのか―脱成長の経済学

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ちくま新書
資本主義はなぜ限界なのか―脱成長の経済学

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  • サイズ 新書判/ページ数 240p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480077141
  • NDC分類 332.06
  • Cコード C0233

出版社内容情報

斎藤幸平氏 絶賛!

「脱成長が不可能だって? 反証がある。この本だ」



長期化する低成長、分断される世界、深刻化する気候変動。戦後日本の経済成長の条件であった労働力人口は減少、資源は枯渇し、待ったなしの環境問題に直面しつつある。資本主義はなぜ行き詰まるのか。持続可能な未来はいかにして可能か。「成長」を中心目標に掲げてきた経済学を根本から見なおし、際限なき利潤追求と再投資によって肥大化した経済システムを徹底解明。資本主義のからくりを読みとくマルクス経済学を手がかりに、一歩ずつ着実に社会を変えていく方法がここにある!


【目次】

はじめに



第一章 経済学の歴史――経済成長はいかにとらえられてきたか

経済学とはいかなる学問か/近代以前の経済とその変質/ポリティカル・エコノミーの成立/労働の学としてのポリティカル・エコノミー/古典派経済学にとっての「経済成長」/資本蓄積としての経済成長/マクロ経済学の成立



第二章 脱成長とは何か――経済成長概念の限界

経済成長の測り方/家事労働をどう考えるか―経済成長概念の限界①/国民経済という単位―経済成長概念の限界②/脱成長かGNDか/「反成長」でも「ゼロ成長」でもなく、脱成長を/脱成長の経済学としてのマルクス経済学



第三章 高度経済成長の条件――資本・労働・環境

経済成長の三つの条件/日本の高度経済成長/高度経済成長の影としての公害/日本におけるマルクス受容/マルクス経済学の帝国主義論/公害の政治経済学/エントロピーの経済学



第四章 低成長の時代――帝国主義的世界像の瓦解

ニクソンショックとオイルショック/帝国主義のあだ花としての「ジャパン・アズ・ナンバーワン」/情報化と金融化/グローバリゼーション/惑星規模の環境問題/公害の政治経済学の先へ



第五章 惑星の限界――プラネタリー・バウンダリー下での再生産

待ったなしの環境問題―プラネタリー・バウンダリーという考え方/再生産の考え方/再生産の拡大/資源制約と廃棄制約/資源制約が成長を押しとどめる?/廃棄制約は徐々に姿を現す/スループットと廃棄物処理過程を備えた再生産/プラネタリー・レベルの再生産/脱成長の必要性



第六章 脱成長論の基本構造

成長なくして利潤なし?―略奪による蓄積と利潤による蓄積/イノベーションは利潤の源泉ではない/労働力の搾取―労働者は企業に何を売り渡しているのか/「マルクスの基本定理」/二つの脱成長―利潤の追求と成長は別物/脱成長コミュニズム/脱成長市場経済―利潤の使い道をどうするか/脱成長へのルート/フローの社会化と商品の社会化



第七章 企業の価値を問いなおす――脱成長株式市場論

脱成長と株式市場は両立しうるか/株式とは何か/出資と貸付はどう違うか/創業者利得/割引現在価値/株価の理論値/株価はどうやって決まるのか/株式市場のルール/ESGインテグレーション―非財務情報を株価に反映する/成長にはコストがかかる/脱成長インテグレーション



第八章 貨幣の価値を問いなおす――脱成長貨幣論

貨幣の価値はどこからくるのか/貨幣の価値は貨幣の量で決まる?―貨幣数量説/貨幣の価値は国が決める?―表券貨幣説/貨幣の価値は商品の価値に由来する―商品貨幣説/

内容説明

長期化する低成長、分断される世界、深刻化する気候変動。資本主義はなぜ行き詰まるのか?一歩ずつ着実に社会を変えていく方法がここにある!

目次

第一章 経済学の歴史―経済成長はいかにとらえられてきたか
第二章 脱成長とは何か―経済成長概念の限界
第三章 高度経済成長の条件―資本・労働・環境
第四章 低成長の時代―帝国主義的世界像の瓦解
第五章 惑星の限界―プラネタリー・バウンダリー下での再生産
第六章 脱成長論の基本構造
第七章 企業の価値を問いなおす―脱成長株式市場論
第八章 貨幣の価値を問いなおす―脱成長貨幣論
第九章 資本主義の先へ―成熟した社会と脱成長

著者等紹介

江原慶[エハラケイ]
1987年生まれ。立命館大学経済学部准教授・東京科学大学特定准教授。東京大学経済学部卒業、東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。大分大学経済学部准教授、東京工業大学リベラルアーツ研究教育院准教授などを経て、2025年4月より現職。専門は社会経済学、マルクス経済学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

よっち

24
資本主義はなぜ行き詰まるのか。持続可能な未来はいかにして可能か。経済成長を中心目標としてきた従来の経済学を根本から問い直す1冊。経済学の歴史を踏まえながら高度成長がどのような条件で起こるのか、経済成長概念の限界を指摘して脱成長の必要性を説いていて、株式と貨幣の価値を問い直し、成熟した社会と脱成長を目指す内容は、どう実現させていくのか現実的な道筋が明確に示されているとは言い難かった印象でした。成長志向のベクトルを根本的に変えることは可能なのか、環境問題と同様に制度や意識改革も見直していかないと難しいですね。2025/12/01

kamekichi29

6
脱経済成長の資本主義を理論的に、マルクス経済学をベースに論じている感じ。なんだかよくわからなかった。貨幣の説明も今ひとつ、納得できなかった。2026/01/26

Kooya

3
マルクス経済学の理論を用いて脱成長を論じた本。経済成長が限界に迫りつつある状況を示し、人々の「ニーズ」に焦点を当てる脱成長への転換を説いている。脱成長社会への過渡期の段階として、「金儲けを中心としつつも、利潤を公共的ニーズに投じる」脱成長市場経済という概念を生み出した点は、従来の脱成長論よりも現実に即しており、興味深いと思った。2026/02/15

遊動する旧石器人

2
2025年11月10日第1刷発行(2025年12月5日第2刷発行)。成長することを自己目的化した資本主義経済社会が、脱成長コミュニズムに至る手前に脱成長市場経済社会という橋頭堡を置くことで、略奪などによる荒廃した世界を経ることなく、脱成長コミュニズムに至れるという内容。分かりやすい内容ではあったが、リビドー経済社会の現在、リビドーで動いている人間をどうそちらへ誘えるかは難題のように感じる。社会も問題なのだが、近代的理想の人間像から乖離してしまっている人間をどうにかしないと、利他を要する社会は達成できない。2026/01/21

す○○

2
資本主義に不安を感じるなか斎藤幸平氏の「脱成長コミュニズム」に注目しているが現実的な道筋は見えない。本書は生産行動、資本蓄積、国債や貨幣などの観点で脱成長社会の可能性を説いている。重要な指摘を読み逃しているのかも知れないが斎藤氏が提唱するコモンのような新しい概念は登場せず現状でも脱成長社会は実現可能と言っているようでモヤモヤとした感想を持つ。成長志向のベクトルを変えることは難しいが、環境問題はグローバルからプラネタリーの次元になった。制度や意識改革などの対策も次元を変える必要があると思う。2025/11/26

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