ちくま新書<br> 「頑張れない」子をどう導くか―社会につながる学びのための見通し、目的、使命感

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ちくま新書
「頑張れない」子をどう導くか―社会につながる学びのための見通し、目的、使命感

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  • サイズ 新書判/ページ数 176p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480076861
  • NDC分類 375.2
  • Cコード C0237

出版社内容情報

「やらない」「できない」のは、

大人のせい!?



やる気や「できる」を増やす声のかけ方や環境の整え方を、ベストセラー『ケーキの切れない非行少年たち』著者の児童精神科医と現役教諭が日常生活ですぐに使えるヒントを具体的にアドバイス。



【本文より】

…本書の一番の目的は、さまざまな理由で頑張れない子どもたちのやる気に少しでも繋がるように、我々大人ができることを考えていくことです。それに先立ち、やる気に繋がる3つの段階というものを仮定してみました。それが本書の軸となっている"見通し"、"目的"、"使命感"です。…

内容説明

「やる気」「できる」を増やす鍵は…。見通し(地図)→目的(ゴール)→使命感(何をしたいか)。『ケーキの切れない非行少年たち』著者が、現役教諭とともに具体的にアドバイス。

目次

第一章 子どもが“見通し”をもてるように(余計な一言を言わない;“見通し”をもたせる手立て)
第二章 子どもの“目的”を支えるために(子どもへの歪んだ見方を正す;支援者も支え合う)
第三章 やる気を“使命感”に繋げるために(子どもたちの“やる気”と言う前に、考えたいこと;学びの本質が“使命感”に繋がる)

著者等紹介

宮口幸治[ミヤグチコウジ]
児童精神科医・医学博士。立命館大学総合心理学部・大学院人間科学研究科教授。一般社団法人「日本COG‐TR学会」代表理事。臨床心理士。京都大学工学部を卒業し、建設コンサルタント会社に勤務後、神戸大学医学部を卒業。児童精神科医として精神科病院や医療少年院、女子少年院などに勤務し、2016年より立命館大学教授に就任。子どもたちの認知機能を強化させるトレーニング「コグトレ」を考案。2020年より、コグトレの普及・研究を行う「日本COG‐TR学会」を主宰し、全国で学校教員や施設等支援員らに向けて研修を行っている

田中繁富[タナカシゲトミ]
小学校教諭。鹿児島県出身。共著者の宮口氏とは大学時代の同級生(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

たまきら

45
頑張れないの定義って何だろう?とちょっと批判的な気持ちで手に取り、すぐに著者たちの言いたいことが「周囲の大人たちの思い込みで力が奪われてしまっている子」とわかって、ほっとして読み進めました。大学の同級生同士が創り上げた、「人を幸せにしたい」気持ちが伝わってくる本です。後書きを読んでとても辛くなりました。過酷な幼少期を送ってきた方が、負の連鎖を断ち子どものために努力されていること、尊敬します。新刊コーナーより。2025/05/28

よっち

30
様々な理由で頑張れない子どもをどう理解して導けばいいのか。大人側にある原因を探りながら、大人ができる環境の整え方、導き方をアドバイスする1冊。やる気に繋がる3つの段階「見通し」「目的」「使命感」。子どもが見通しを持てるために必要なやる前に余計なことを言わない、焦らず分かることを積み重ねていくことの重要性。子どもの目的を支えるために、教育環境の変化を理解して支援者同士も支え合う意識を持つこと。やる気を使命感に繋げるために様々な「なぜ」に対して、大人の側も改めていろいろ考えていく必要があるのはその通りですね。2025/06/06

ta_chanko

26
「頑張れない」ことの背景に何があるのか? 無知・認知的な誤り・家庭環境や精神的な状況などなど、様々な要因が複雑に絡み合うことで「頑張れない」状態になっているのではないか。安直に怠惰だと決めつけず、子どもや家族の気持ちに寄り添う姿勢が大切。社会においても、学ぶことの意義が学歴・賃金・立身出世などの狭小で俗世的・資本主義的な理由に解釈されている傾向がある。人々が自らの意志で、自身と社会のために学問に取り組み、探究していけるような世の中になるとよい。著者(田中氏)の生い立ちに関する「おわりに」は衝撃的。必読。2025/08/15

シルク

13
「コツコツやれってあんた(※大人)こどもに言うけど、それ、難しいことなんよ。そもそもあんたはこどもの時分『コツコツ頑張る』ができてたわけ?」と、筆者は言ふ。あひぃ、おっしゃる通りで…(⁠*⁠﹏⁠*⁠;⁠) わたくしも、英語の授業でつい「毎日コツコツ。地道な努力をしな」と言っていた。さぞかし口うるせー先生だったろう。あんた自身はコツコツやってたんけ? てったら…夏休みの宿題は何日分かまとめてやって、「今日の分は昨日やったも〜ん♪」とダラダラするこどもだったな(笑) そして最後まで読書感想文が手つかずという。2025/07/05

安藤 未空

13
子どもに対する深い理解のもと書かれた内容だと感じた。目の前にいる子どもの状態をよく理解していないと、子どもが前を向いて頑張ろうと思える言葉かけは簡単にできないということを強く実感した。せめて私は母親として、自分の子どもには適切な言葉がけができるようになりたいと思った。 この本が求める子どもへの声かけができる教師は、昨今の多忙さもあって、ほとんど存在しないだろう。けれども、子どもの良き理解者であり伴走者である教師がいる学校をもう一度、復活させたいと大人としては願わざるを得ない。そのために何ができるのか。2025/08/09

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