出版社内容情報
「正しさ」はいかにして導かれるか。非主流派倫理学の立場からプラトン、ウィトゲンシュタイン、槇原敬之らの実践を検討し、道徳的思考の内奥に迫る哲学的探究。
内容説明
その考えは正しいか正しくないか、あるいはそれをすべきか否か―。私たちは日々、様々な道徳的判断を迫られ、あるときは自然に、また別のときには悩みに悩んで結論を下す。こうした判断はしばしば、自分たちの外部にある絶対的な規準を個別の現実に当てはめるものとして思い描かれる。だが、そんなふうにすべてを一刀両断できる規準などありうるだろうか。「非主流派倫理学」の立場からプラトン、ウィトゲンシュタイン、一ノ瀬正樹、槇原敬之らの実践を取り上げることで、道徳的思考の多様で奥深い内実を浮き彫りにする哲学的探究。
目次
第1章 当たり前を問い直す―なぜ法律に従うべきなのか
第2章 想像力を働かす―プラトンの『クリトン』を読む
第3章 意味の秩序を現出させる―想像力と言語ゲーム
第4章 動物たちの叫びに応答する―応用倫理学における想像力
第5章 感情を信頼する―道徳的思考と感情
第6章 多様なスタイルで思考する―槇原敬之の倫理学
著者等紹介
大谷弘[オオタニヒロシ]
1979年、京都府生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科基礎文化研究専攻博士課程満期退学。博士(文学)。武蔵野大学人間科学部准教授などを経て、東京女子大学現代教養学部准教授。専門は西洋哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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